MFクラウドファイナンスについて


先日出版しました「FinTech入門」が皆様にご支援いただきましたおかげで早くも増刷決定いたしました。本当にありがとうございます。

さて、先日プレスリリースを行いました、当社が提供する新しい資金調達の形「MFクラウドファイナンス」についてもメディアに取り上げていただくなど、多くの反響を頂いております。

元来、金融とITは非常に相性の良い業種であり、今後益々、金融とITの融合が進んでいくことは間違いないと思います。

そんな大きな流れの中での新たなチャレンジである「MFクラウドファイナンス」について、当社がサービス提供開始を決定するに至った背景を簡単にご説明したいと思います。

【中小企業のファイナンスへのニーズ】
現在の日本において、企業への資金提供の中心を占めているのは勿論銀行です。

2015年末の資金循環統計を元に日本企業の借入残高を見ると、銀行は270兆円、ノンバンク等は50兆円、事業債はすべて合わせても47兆円となっています。しかし、一方で当然のことではありますが、銀行が全ての中小企業をカバーすることは難しく、銀行から借り入れを行えるのは、実際には一定以上の規模の企業や、一定以上の期間の借入に限られます。

銀行の立場でビジネスという視点から見ると、人間による通常の融資フローでは費用対効果があわない規模の中小企業による小規模の借入や、短期的な借入は、取り扱うのが難しい部分があります。一方で、財務的な基盤が弱い中小企業こそ、借入に対するニーズが強く、そこに需給のミスマッチがあります。

現在ではAmazonレンディングやGMOペイメントゲートウェイ株式会社が提供されている早期入金サービスがそのような中小企業のニーズを一部満たそうと新しいサービスを始めています。

例えば、Amazonレンディングであれば、Eコマース企業が、ある商品の売上が好調なときに一時的に借り入れを行って在庫を調達したいときに、ただちに借入を受けることで在庫を調達し、結果的に売上・利益を伸ばすことができます。上記のスキームをなるべく人を介さずに行う為、低コストオペレーションが可能となっています。

当社が提供しているMFクラウド請求書のカード決済×早期入金サービスも同様に非常に利用金額がのびています。

銀行としても、このようなニーズに応えるための従来の融資フローとは異なるオンライン上のデータに基づく融資というのは非常に大きなテーマとなっています。

【MFクラウドファイナンスとは?】
MFクラウドファイナンスは、米国ではすでに多くの成功事例が生まれている、中小企業向けの「トランザクションレンディング」の考え方がベースになります。

当社の提携パートナーの金融機関様とともに、貸借対照表や損益計算書といった会計情報を元にした従来型の審査アルゴリズムに加えて、クラウド会計ならではのキャッシュフローデータを含むより多くのデータを活用し、テクノロジーの進化に伴った新しい資金調達の仕組み、低コストのオペレーションの仕組みを構築するということが、今回の大きなチャレンジです。

キャッシュフローを把握することで短期的な資金ギャップ/資金ニーズの妥当性を検証、予測することが非常に重要ですが、一方で資金回収をどのように行うか、など考慮すべきポイントはたくさんあります。こういった課題を、提携金融機関様や会計事務所様と一緒にクリアしていければ、と考えています。

勿論ユーザー様と金融機関様の会計情報のやり取りに際しては、ユーザー様の許可なしにデータが共有されることはありませんし、渡す際には当然目的と渡される情報の範囲が明確化されます。

このような取り組みによって、中小企業がより必要なときに、必要な金額の調達をすぐに行えるようになることで、企業成長のサポートを行い、お金の流れを活性化していきたいと考えています。

【米国における事例】
既に米国では、2008年の金融危機以降、銀行に加えて、テクノロジーの力を活かした新しい貸し手や貸し出しスキームが現れています。

具体的にはビッグデータに基づいて借り手(個人事業主、企業)と貸し手(個人投資家、機関投資家)をマッチングするP2Pレンディングや、クラウド会計データや商流データを元に融資を行うオルタナティブレンダー、更には商流データを元に請求書や売掛金のファクタリングを行うプレーヤーなどが生まれています。

【最後に】
今回の取り組みは「テクノロジーによってお金の課題を解決する」という我々のビジョンに向けた新しい挑戦です。

Fintechが、企業活動を推進し、新しいお金の流れをつくっていきます。既に、クラウド会計の導入により、多くのユーザー様や会計事務所様において、データ入力や仕訳などの手作業が劇的に減少し、生産性が大きく向上しています。

今回のMFクラウドファイナンスでは、クラウド会計によって把握可能になったデータをユーザー様のために活用することで、中小企業の成長に貢献していきたい、ひいては日本全体の成長にも貢献していきたいと考えています。

新しいチャレンジ、是非ご支援いただけましたら幸いです。

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