マネーフォワード社員のお金の管理術 「まずはリスクと向き合おう」

こんにちは。マネーフォワード広報です。

当社は、「お金を前へ。人生をもっと前へ。」というミッションを掲げ、皆様のお金の課題を解決するためのサービスを日々開発しています。

本企画では、そんなサービスを開発するマネーフォワードの中の人の「お金の管理術」とは、はたして一体どんなものなのか?をお伝えしていきます!

前回のインタビューはこちらから:マネーフォワード社員のお金の管理術 「お金を貯めるにはヒリヒリしよう」

今回は、取締役兼Fintech研究所長の瀧さんにインタビューし、所長ならではの観点がたくさん詰まったお話を聞くことが出来ました。

瀧 俊雄さん (取締役兼Fintech研究所長)

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現在のお仕事を教えてください。

僕は創業メンバーなのですが、留学時代にアメリカで代表の辻と出会い、「中立的な金融サービスをつくろう」と決意したことがきっかけです。現在は、Fintech研究所の所長をやったり、取締役として会社経営や事業運営に加えて、国の政策提言などにも携わっています。

普段、どんな風にお金の管理をされていますか?

マネーフォワードの「お財布機能」ユーザーで、「使途不明金」機能を良く使っています。現金は、月に1回か2回、ATMで4万7000円を引き出します。この金額は10年以上続けていて、1000円札がそこそこ確保できて、使いすぎないバランス感の金額です。ATMで引き出す時、「財布」に記録されている残高が、実態よりも1~2万円多いことが多いんですね。その時々で「使途不明金」として、現金の追い切れない支出を計上している感じです。割り勘とか、現金でも金額が多い場合は手入力をしています。

現金以外はモバイルSUICAとクレジットカードを連携して管理しています。それ以外は、支出管理という点では特別なことはしていません。

いつからそのようにお金を管理されていますか?

マネーフォワードで、僕らがこの機能を作った2013年からです(笑)。ATMで引き出したものは、全額使途不明金にしたり、手入力の必要がある現金払いの支出の管理を省略する方もいらっしゃるかと思います。僕は、記録ができることは記録したい派なんですよね。だから、お財布機能と使途不明金機能をヘビーに利用しています。

支出で一番多い項目は何ですか?

交際費と食費、特に外食が多いです。交際費は10万円はいかないけど、5万円は大体超えてますね。(アプリを見て)12月とか交際費がすごいです…。

お金の失敗談とかありますか?

「なぜ家計簿の会社を興したか」につながる体験なんですけど、25歳で結婚して妻が専業主婦で、貯金が40万円くらいしかなかったんですよ。貯金もないし、生活のバランスも良くわからなかった。自然と、毎月5~8万円くらい残高が減っていくんですよね。いつまで生きられるのか…そして、「まずい」と思って、真剣にExcelで1円単位で家計簿をつけ始めたんですよね。そうこうしているうちに、給与が上がったりして生活はまわり始めた。でも、海外出張やMBAに行ってる間などにお金の管理が途絶えたんです。そこでやる気がなくなったんですよね。

結婚をした時に、ライフプランを立ててなかったことがまずかったと思ってます。結婚すると、出費が増えるじゃないですか。もふもふのカーペットとか…自分ひとりだと買わないものを買っちゃいますよね。

そういう体験があって、簡単にお金を管理できるサービスをつくりたいって思ったんですよね。

瀧さんは昔から金融教育を受けていたんですか?

普通ですよ。父が銀行員、母も金融系企業だったので、環境的には恵まれていたかもしれません。でも、特別に教えてもらったという記憶はありません。小学2年生くらいからお小遣い帳を付けていたけど、10行以上続いた記憶がないですね。

資産運用について教えてください。

前職でも現職でも研究者をやるくらいなので、資産運用に関する興味は昔からありました。ただ、それよりも貯金をする能力や生活を維持する能力の方が、結婚生活には役に立つんです(笑) 投資の知識では生活は救えません

いつから資産運用に興味を持たれていたんですか?

高3の夏、テニス部を引退して暇だったので、図書館にある経済書を全部読んだんです。その時にドラッカーの『見えざる革命』を読んで、投資信託とか確定拠出年金を通じて、実は庶民が大企業を支配していることを知ったんです。そこから、なぜ人は株を持つんだろう、と興味を持ち出して、株式の保有は、資産運用としてどういう意味があるのかを調べ始めたんです。

はじめて投資したのはいつですか?

大学2年生の頃に、リテラ・クレア証券で株取引を始めて、最初に買ったのはワタミさんの株です。優待券目当てに買ったんですが、優待券を目当てに株を買う方は結構居らっしゃいます。「権利落ち」と言って3月の末に価格が動きやすい時期があって、その時に優待の中身よりも売った方が良いじゃん、って気付いた記憶があります。

その後、いくつか投資をやってみましたが、学生だったから時間もあったので、銘柄チェックなどにかなり時間を奪われていることに気付き、やめちゃったんですよ。それより勉強すべきだな、と思ったんです。それ以降は個別銘柄の投資には興味がなくなりました。

投資したことがない方へ向けてアドバイスをお願いします

投資は、今からでも「はじめた方が良い」と伝えたい派です。そして、米国株を細々と買い続けてください。

なぜ米国株なのでしょうか?

米国企業は、世界で最も収益性に厳しいガバナンスを受ける対象です。米国企業の社長は10億円規模の報酬を株ベースでもらうわけです。それくらいの報酬の代わりに、会社の価値をたとえば1000億円上げるという使命を負っています。

株主から預かっているお金が1000億円あるとします。資本金が1000億円の会社は10~15%くらいは利益を生む必要があるんです。これをROEと言います。つまり、100~150億円くらいの純利益を生み出せるような事業にする必要がある。逆に、50億円しか稼げないのであれば、10%を目指して資本金を500億円にするべく配当や自社株買いをする。そういうルールがある中で、ROEを低くしてしまう経営者はすぐ首になるんですね。だから、米国企業のCEOは、会社として必死に持続的に儲かる仕組みを、それこそ世界中の選択肢からつくる使命を負っているんです。ダメだったら経営者の代わりがいくらでも居るんです。

これをコーポレートガバナンスと言います。会社が目的のためにきちんと行動できるかということを指しています。

お金の管理の枠を超えた話になってきましたが、とても勉強になります

会社は、色々な説があるものの、最終的には株主のものです。色々と背景はありつつも、最後には儲けさせないとCEOはクビになると。だから取締役会等もシビアに機能する。良い経営陣を探してこないと取締役会が訴えられます。例えば、1000億円預かって100億円儲かったとします。翌年には合計金額の1100億円がさらに増え、1210億円とかになるかもしれない。その後に増えた資本金を株主に戻したりしつつも、平均で年率10%くらいはその会社に投資していれば儲かる仕組みになっているんですよね。もちろん、一部には倒産や暴落する可能性もあるのですが。

米国株に分散投資しておけば、どれが勝つかはわからないけれど、おしなべてこのような良いプレッシャーのかかっている市場の会社にアクセスすることができるのです。

投資の世界ではこれをエクスポ―ジャーと言います。このような、世界で最も厳しい経営の意思決定をしている人達に、私たちは投資信託などを通じて、かなり安いコストでエクスポージャーを持てるっていうのが、米国株式の投資信託の魅力なのです。

はじめるにはネット証券の口座をつくるところからですか?

投資信託を安価に買えるネット証券ならどこでも良いと思います。米国にはS&P500っていう株価指数があるんですけど、まずはそれ一本で良いと思っています。もちろん、正確な投資をするなら分散投資とか、不動産をみるべきだとか、理論的に正しい議論はたくさんあります。ですが、ほとんどの人は、迷った挙句なにもせず、ただの預金だけ、の形で終わってしまうんですよね。なので、分かりやすさで米国株一本でちょっとだけ始めてみる。

当然為替とかの変動は受けますが、毎月同じ金額を自動積立てしていくだけで、だんだんと理解度が上がります。確定拠出年金とかも同じ仕組みです。

ドルコスト平均法という有名な概念があるのですが、今が安いと思って買ったり、今は高いと思って売ったり、毎月すごく情報を仕入れて頑張っている人と、毎月同じ金額をただ投資している人で、むしろ後者が有利になるというケースがほとんどなのです。だったら最初から考えない方が良いのでは?ってことなんです。

相場がもっとつまらなければ皆これをやるんですけど、相場っておもしろいので皆これをやらないんですよ…。一瞬儲かったり一瞬損したりすると感情が入って色々手を出してしまうんですよね。

相場的に「これはおかしい!」と思うことはありますか?

1ドル78円の時があって、どう考えてもドルが安いと思ってドルをいっぱい買ったんですよね。そのドルが105円になって生活の足しになった。そういうことがたまに起きてしまうんです。ただ、そういう時って相場にかじりついてしまうんですよね。僕はかじりついてしまうと、感情が揺さぶられるからダメ派なんですよ。

前回のクックさんみたいに「経済の勉強になる」って考えてやると決めるのも良いと思います。僕はそういうの得意じゃないんですけどね(笑)。

例えば今、青木さんに10万円預けて、2時間後に11万円になって返してくれたとする。そうすると、青木さんはこの2時間で何かをやったはずですよね?大量の飲料水を10万円で仕入れて利益をつけて売ったとか…。でも、そういうときにどうしても、青木さんの取り分どこに行ったの?どうやってお客さん集めたんだろう、みたいに利益の理由があるはずなんです。それを突き詰めていくと、会社の長きに渡る収益性の高さ、つまりROEという指標に落ちるんですよね。

肝に銘じておくべきことは?

資産運用をするなら、なぜリターンが生まれるのかを考えた方が良い。どこで利益が生まれるかを考えた方が良い。アメリカの株式をとりまく制度的な環境はなかなか揺らぐことがない。この3つですかね。

お金の管理にこまっている人に伝えたいことありますか?

お金を貯めるには、「本当に毎月使いたい金額」を自分で把握しておくことが大事です。本当に使いたい金額ってすこぶる高かったりするんですけど、現実に合わせて、それを下げられることがとても重要だと思います。

でも、やっぱり譲れない水準があるのかもしれない。その場合には、仕事をがんばりましょう。仕事ができていけば、お給料は上がるはずなので、いつか、欲しい金額といただける水準が交差していくんじゃないでしょうか。

もうひとつ。冠婚葬祭などの偶発的な支出には備えられる貯蓄はきちんとしておいた方が良いです。コツコツ貯めた3~4か月分の貯金が一気に飛んでしまうんですよね。ある程度は貯まっているならば、そういうお金は別にしておくと良いかもです。いきなりそういう支出があると家計が狂っちゃうんですよね。

最後に皆さんにひとことお願いします。

資産形成するなら、ちゃんと入りと出を比較してみて、まずは難しいことは考えずに、小さな金額で米国株式にこつこつと投資してみましょう。リスクと付き合うことにだんだん慣れてきたら、次を考えていけば良いと思います。

インタビュー後記

今回は、研究者である瀧さんらしい専門的な話を聞くことができました。

世界で最もハードな経営判断を行い、持続的に儲かる仕組みを作り出すというミッションを背負っている米国企業のCEO。そういった企業に、「投資信託などを通じて、かなり安いコストでエクスポージャーを持てることが、米国株式の投資信託の魅力」という話が非常に印象的でした。

少額から米国株式への投資をはじめてみると、少しずつ理解度が深まっていくのだろうと思いますが、「資産運用はやっぱりハードルが高い…」という方は、「本当に毎月使いたい金額」をまず把握することからスタートするのが良さそうですね。

※注意

本記事に記載した「お金の管理術」は、インタビュー時における当社従業員個人の管理方法・見解であり、当社がお勧めすることを意味するものではありません。

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