Money Forward Developers Blog

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マネーフォワードエンジニアインタビュー 渋谷亮「数年後を見据えて、組織もサービスもスケールさせていく」

マネーフォワードの中の人を知ってもらうため、当社でフルタイムのRubyコミッターを務める卜部昌平が、マネーフォワードのエンジニアにインタビューをするこの企画。今回は、『MFクラウド会計』の開発チームのエンジニア渋谷さんへのインタビューです。

▼過去のエンジニアインタビューはこちら マネーフォワードエンジニアインタビュー 谷口徹「BtoBはユーザーとの距離が近い」 マネーフォワードエンジニアインタビュー 鈴木信太郎「モノポリーから始まったエンジニアへの道」 マネーフォワードエンジニアインタビュー 金子雄一郎「経理から会計の未来をつくるエンジニアへ」 マネーフォワードエンジニアインタビュー 中川敦「隣のおじさんから学んだC言語と”Inside Macintosh”」 マネーフォワードエンジニアインタビュー 西方夏子「大事なのは、その時々で最善な道を考えること」 マネーフォワードエンジニアインタビュー 飯田祐基「収益を生むインフラを目指したい」 マネーフォワードエンジニアインタビュー 大須賀洋「フロントエンドでの論理的な設計の楽しさ」 マネーフォワードエンジニアインターン 小笠原純也「ユーザーの人生に寄り添えるサービスを」 マネーフォワードエンジニアインタビュー 内波生一「価値のあるものに対して、自分自身が前に進める力になっていたい」

語り手

渋谷亮 (エンジニア) 2007年に株式会社Adwaysに入社し、広告システムの開発を担当。2010年に株式会社GREEに転職したのち、2014年にマネーフォワード入社。MFクラウド請求書の開発を経て、MFクラウド給与・MFクラウドマイナンバーの立ち上げを経験。現在は、MFクラウド会計の開発に従事。

聞き手

卜部昌平 (Ruby開発者)

その他

青木香菜子 (広報:記事編集・撮影担当)

渋谷亮 インタビュー

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BtoBは、課題が明確でユーザーとの距離が近い

卜部:今日はよろしくお願いします。

渋谷:よろしくお願いします。

卜部:まずは、これまでマネーフォワードでやってきたことについて伺いたいです。

渋谷:入社直後は『MFクラウド請求書』の開発チームで、現在グループ会社のMF KESSAI取締役の丸橋得真くんと一緒に開発していました。その後は、プロダクトオーナーとして、『MFクラウド給与』『MFクラウドマイナンバー』を、山田さん増山さんと一緒に立ち上げました。以降は、MFクラウドシリーズ共通の基盤やDB分離等の業務に携わり、昨年の夏からは『MFクラウド会計』の開発チーム所属です。

卜部:立ち上げに携わりつつ、転々とされていますね。ずっとBtoB領域のようですが、それは渋谷さんの興味の領域ですか?

渋谷:そうですね。実はBtoCよりもBtoBが好きなんですよね。

卜部:それはどんなところが?

渋谷課題が明確であることや、ユーザーに近いことですね。ユーザーが近いのはBtoCだという観点もありますが、BtoBも近いと思います。

卜部:なるほどなるほど。

渋谷:MFクラウドシリーズは社内でも利用しているので社内にも課題を持つユーザーがいます。そういった人たちから直接意見を聞けることも多くて、面白いです。

卜部:自社で使っていると、こうするといいよねという話も飛び交いますし、それは面白そうですね。   

コードレビュー以外での課題解決

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卜部:直近はどんなことをやられていますか?

渋谷:昨年の夏からは『MFクラウド会計』の開発チームで、既存メンバーと一緒に方向性などを議論しつつ手を動かしています。MFクラウド会計はサービスの順調な成長に伴って、コードも大事なデータも増えてきています。攻めと守りのバランスが難しいところですが、今はその改善などに携わっています。

卜部:最近は企画関連の業務が増えている感じですか?

渋谷:今はそういった仕事が半分くらいですね。税理士事務所の方にインタビューなどに行くこともありますが、自分は設計やチームマネジメントをメインでみています。

卜部:今はその辺りに軸足を置いておられますが、エンジニアから軸足をうつしたのは何かきっかけがあったんですか?

渋谷:大学では生物学専攻で、Linuxも触ったことがない状況からエンジニアになり、アドウェイズという会社に入社しました。アドウェイズでは全くの初心者の状態からエンジニアとしての基礎を教えていただき感謝しています。バックグラウンドなしでエンジニアになったので、20代のうちにできるだけ手を動かしてコードを書いていたいと思って3年半で転職しました。

ただ、どこの会社にいっても自分よりバックグラウンドがあり、技術的にも詳しい方はいるので、だったらサービスづくりやパフォーマンスが上がるチームづくりのスキルやマネジメントを身に付けた方がいいかなと思ったんです。それで、そちらに興味がうつり、今ではその分野は結構好きですね。

卜部:やってみて面白さを知った感じですか?

渋谷:開発やコードレビューなどで課題解決をするのはもちろん好きですが、設計のやり方やフローを変えたり、不要な機能を削ったり、あるいは全く別の売り方を考えたりとか。そんな感じで、エンジニアリング以外で、課題解決できるのも面白いですね。

卜部:なにか印象的なエピソードはあります?

渋谷:例えば、MFクラウドシリーズの社内システムのリファクタリングでは、利害関係者の中から、意思決定できる人をあつめてグループチャットを作りました。そもそも不要な機能を減らす。画面を別ページに分割する。業務フローを変える。といったコード以外の改善点を先に見つけて、機能を削ってリファクタリングできました。

卜部:そういった提案みたいなことが楽しいんですね。

渋谷:そこは すごい楽しいですね。   

生物学の道からエンジニアの道へ

卜部:大学は生物学科でしたと。生物学科といっても広いと思いますが。

渋谷:大学は遺伝子の研究室でしたが、生態学や統計学を含めて、アウトドアなフィールドワークが多い大学でした。それこそ沖縄の無人島でキャンプ生活をしたり、伊豆諸島で一日中蛇や蜘蛛を取って生態に関するレポートをあげたり、といったことを4年間やっていました。

卜部:おお、大変ですね(笑)。

渋谷:生物が大好きだったんです。生物好きの親の影響だと思いますが、今でも植物や動物がすごく好きで。

卜部:どういう経緯で、生物とはあまり関係ない情報系に進むことになったんでしょう?

渋谷:実は中学頃からあまり学校に行ってなかったんですが、親が「大学は楽しいから行きなよ」と言っていたんです。僕は素直にその言葉を受け止め、大学に進んだんですね。それで、大学では自分が興味があることをやって、仕事は別のことをしようと考えていたんです。だから、仕事は仕事で別の軸で探していて。

卜部:それでお仕事はエンジニアを選んだと。

渋谷:就職説明会とかで話を聞いた時に、自分に合ってるかもなというのと、新たに何かを作り出すというのが漠然と面白そうだなと思ったんです。実際に面白かったので、よかったなと思っています。

卜部:ふむふむ。そして、最初に入社したアドウェイズからGREEに転職、さらに転職されたってことですね。

渋谷:はい。アドウェイズでは、Treasure Dataにいるkamipoさん、元クックパッドで現ClassiのCTOのささたつさんなどが同期エンジニアで、面白いメンバーに囲まれて働けたと思います。その後のGREEでは子会社のプロジェクトを担当し、そのあとマネーフォワードという感じです。   

25人規模から250人のマネーフォワードに

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卜部:マネーフォワード入社のきっかけは?

渋谷:GREEではプログラミングを頑張ろうと思って入社しましたが、エンジニアが50人程の規模から数百人規模に組織が大きくなり、マネジメントの機会も増えていきました。なおかつ、最後には子会社プロジェクトに会社づくりから携わって、その時に小さな組織でみんなで同じ方向を目指すベンチャーって楽しそうだなと思ったんです。

それで、マネーフォワードに転職していた方に、遊びにおいでと誘ってもらったんですが...行ってみたら辻さんとお話することになって(笑)。そのあと、半年後くらいに入社となりました。

卜部:いつのまにか転職活動になっていたパターンですね(笑)。

青木:その頃はどのくらいの規模ですか?

渋谷:最初に遊びに行かせてもらった頃は25、6人くらいでした。MFクラウド会計の正式版が出た数ヶ月後で、瀧さんがまだCSやっていた時期ですね。

卜部:瀧さんがCSやっていた頃って、実は最近で...そんなに昔じゃない。

渋谷:確かにそんなに昔じゃないですね(笑)。

青木:...私が入社した2015年秋頃もまだやってらっしゃいましたね。

卜部:その頃と比べたら今のマネーフォワードの組織は一桁大きくなりましたね。大きくなった感、感じますか?

渋谷:ありますね。ただ、それは正しいことなのかなと。

卜部ずっと同じサイズのままで進んでいくのは無理ですからね。会社は大きくなるか小さくなるかのどちららかで、横ばいは無いです。

渋谷:前職お世話になった先輩で、それこそGREEが2、30人くらいの時に入って、大きくなっていく過程をみていた先輩社員がよく言ってたのは「うまくいったこともいかないこともあったけど、もう一度そのフェーズをやれるなら、古株メンバーが文化や会社の雰囲気づくりにコミットすべきだった」と言ったことがあって。それは今マネーフォワードでは自分自身がやろうと、戒めのように思っています。

卜部:なるほど。

渋谷:マネーフォワードでも、古株が老害っぽく文句だけ言うのはよくないですが、会社をこうしていくという想いはちゃんと伝えていかなくちゃと。そう思っています。

卜部:カルチャーとかミッションの話は、マネーフォワードでは折に触れて話されていますけどね。

渋谷:それはそうですね。代表の辻さんとかが言ってくれるのは大事だと思います。

卜部:もっとじゃんじゃん言っていくべきだと。

渋谷:ですねえ。僕自身はエモいことを話すのは苦手なので(笑)。

卜部:マネーフォワードはどんな会社で、どんな人が多いと思います?

渋谷:一緒に働く人たちは、尊敬できて良い人が多いなと思います。あまり役職とかは気にせず話せるし、経営層との距離も近いと思います。代表の辻さんやCISOの市川さんもフランクですし、自分の考えは押し付けず、こちらの意見も聞いてくれます。

卜部:今だと組織体制を一緒に作る谷口さん以外の人も関わりはありますか?

渋谷:会計チームのみなさん、CSの木代さん給与チームの増山さんや大津さんはもともと自分がプロダクトオーナーだったので、未だに仲良いですね。

卜部:今後マネーフォワードをどうしていきたい、どんなことやっていきたいか、について教えてください。

渋谷:辻さんは、スモールチームを維持していきたいと言っていますよね。大きな組織でも小さい組織のように働いていくには、大きなピラミッドでもスピード感のある意思決定の仕組みを導入するか、小さいピラミッドを作って権限委譲していくとか、パターンがあると思います。

どちらが正しいということではないですが、直近のグループ会社設立などの動きをみていると、なんとなく後者かなと感じます。僕個人が、その何かひとつを任された時にはやり切りたいと思います。

青木:グループ会社の社長とかいかがです?

渋谷:社長は向いてないです(笑)。

卜部:最初から社長に向いている人っていなくて、やりながら育っていくんだろうなとは思いますよ。

渋谷:確かにそうですね(笑)。   

卜部さんからみたマネーフォワード

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渋谷:卜部さんからみたマネーフォワードはどんな会社ですか?

卜部:2016年2月の入社直後はすごく一体感があったという印象です。当時は全員で毎日朝会をやって、他部署のKPIなど含め全ての数字をみせていましたが「これはすごいな」と思いました。組織が拡大して、途中からは週次に変わりましたが。

ただ、毎日の朝会がなくなった今もお隣との近さ、自分が関係ない領域との近さはある気がしています。他のチームで何かあると、ひょいって顔を出しに行くみたいな。そういうのは良いなって思いますね。

渋谷:卜部さんめっちゃチャットに出現してくれますからね(笑)。

卜部:座ってて隣から巻き込まれるとか、意外とあるんですよ(笑)。

青木:朝会を毎日やっていた頃は、毎日当番の人が小話をしていましたが、何気に最後の当番は卜部さんでしたね。

渋谷:ああ、そうでした。

青木:「千秋楽!」という画像、今でも覚えてます(笑)。

卜部:懐かしいですね。

渋谷:(笑)。組織や会社が今後どうなっていくかは考えるんですが、あまり解がなくて。結構いろんな人に聞いても、みんな同じく解を持っていなくて。

卜部:せめぎ合いですよね。全員でまとまってやっていきたいというのと、全てがひとつにまとまっているのも辛いし分割したいね、というのもあるでしょうし。

エンジニアリングだと、データベースを分けた方が今後スケールするよねという視点と、一方で、横串で必要な情報もあるから今のままがいいじゃないか、みたいな話が近いのかなと思っていて。ケースバイケースですし、最適な解はないと思います。大事なのは、何が最適かを各々がしっかり考えるべきフェーズなのかなと思いますね。

渋谷:確かにそうかもしれませんね。

卜部:組織論の話になっちゃいましたね。

渋谷:いえ、卜部さんのお話が聞けて面白かったです。

卜部:マネーフォワードは徐々に人が増えてきていますが、今後どういう方にきてもらうと嬉しいとかあります?

渋谷:技術的に尊敬できる人、一緒に成長できる人に来てもらえると嬉しいです。一方、圧倒的に技術的なアドバンテージがなくても、一緒に課題を解決していこうというチームワーク的なマインドを持っている人に入ってきてもらえるといいなと。

卜部:いいですね。自分のまわりでこんな人がいたらいいなとかあります?

渋谷:単純に「すごいな」と思うのは、以前このエンジニアインタビューに出ていた飯田さんですね。厳しいタスクがあってもめちゃくちゃ明るいんですよね。楽しんでやる!みたいな。ああいう人がいるといいなって思いますね。

卜部:飯田さんが二人いたらいいなと(笑)。

渋谷:そうですね、飯田さんと村上さんがもう一人ずつ欲しいですね。

青木インフラチームって明るいですよね。

卜部:そうですね。チームとしてすごくいいと思います。

渋谷:僕はすぐ考えると無口になるので、いいなと思いますね。

卜部:考えること自体は重要ですけど空気の問題ですよね。

渋谷:そうですね。もっと明るくなりたいですね。

卜部:(笑)。   

先が尖ったどんぐりは食べられる

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卜部:普段は何をやっていますか?

渋谷:家では家事育児をしています。あとはゲームですかね。

卜部:夜は何時頃に帰られますか?

渋谷:最近は19〜20時の間には帰りますね。平日は、幼稚園の送り迎えの時が一番子どもとのコミュニケーションが取れますが、土日は、基本子どもと外に出るようにしています。

卜部:いいですね。土日は外で何やられてます?

渋谷:電動自転車で行ける所まで行くという試みをしています。最近、上の子が自転車に乗りはじめたので練習を兼ねて、サイクリングロードを走ったり、公園巡りをしたりだとか。最近はもっぱらサイクリングが多いんですね。

卜部:ご自身が育った環境が動植物が多かったというお話でしたが、それも関係しているんですかね?お子さんに教えてみようとか。

渋谷:植物は結構教えてますね。「いちょうの葉っぱはなぜ黄色いのか考えてごらん」とか、「このどんぐりは食べられるけど、これは食べられないよ」とか。

卜部:おお、すごい。ぱっとみわからないですよね。

渋谷:公園で拾ったものを炒めて食べてることもあります。先が尖ってるやつは食べられますよ(笑)。

卜部:おもしろい。うちは祖父が家庭菜園が好きで。子どもにも簡単に育てられるものをやろうかなと思っています。

渋谷:いいですね。植物育てたいですねぇ。

卜部:庭がないと難しそうですよね。

渋谷:そうですね、マンションのベランダとか。

卜部:ベランダにプランター置くのもできなくないですが。

渋谷:いいかもしれないですね。

卜部:お子さん関連以外だと何やってます?

渋谷:最近、土日の昼夜は自分が料理担当になったので、子どもと公園に行った帰りに買い物に行って、料理していてますね。餃子とかほうとう、きりたんぽとか

卜部:意外と本格的だった(笑)。

渋谷:(笑)。醤油、みりん、酒を入れたらなんとかなると教えてもらって、大抵その味付けになりますが。

卜部:いいですね。

渋谷:大抵美味しくなる。煮物なんかも、なんでもいけますよね。最初だけは、クックパッドとか料理の本とかをみて、途中からはあり物を入れてなんとかなるようにしています。

卜部:おお、なんかレベルが高い。

渋谷:味があれでも、今はまだ子ども達が食べてくれるので(笑)。

一同:(笑)。

卜部:普段使ってるWebサービス、気になってる技術、注目されているものとかありますか?

渋谷:投資関連のサービスは結構みますね。せっかくマネーフォワードいますし、中に詳しい人も多いので、いろいろ聞いてみてロボアドとかは使っています。

卜部:なるほどなるほど。   

青い炎の渋谷さん

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卜部:会社がこうなっていくといいな、とかあります?

渋谷:今のあまり上下関係ない雰囲気は続いてほしいなと思います。辻さんも役職関係なく声をかけていますし。重要な情報は社員に共有して、課題について考えていくという今の雰囲気は続いて欲しいです。

卜部:うんうん。

青木:渋谷さんは、昨年増山さんにMFクラウド給与のプロダクトオーナーを託されたじゃないですか。その時の想いとかあれば教えてください。

卜部:増山さんがプロダクトオーナーなのは、今となっては全く違和感ないですよね。

渋谷:増山さんはビジネスにすごく関心がありますし、設計や技術的にも一定の信頼感はずっとありました。すぐにって話ではなかったんですが、実は当初から交代についてはよく話していて。それで、とあるタイミングで、僕の異動が持ち上がって交代となったので、本人同士は違和感なかったんですよね。

青木:確かに今は増山さん、マネジメントとかも楽しそうというか。

渋谷:うんうん、増山さん向いてると思います。

青木:もうひとつ。CSの高橋さんから、「渋谷さんはアツい」と聞いたんですが。

渋谷:えっ(笑)。

青木:会社で何かあった時に、渋谷さんは「辞めるんじゃなくて会社を変える」という想いでやってるってお聞きしまして。

渋谷:そんな美談ではないですよ(笑)。ただ、前職と前々職って、僕はどちらかでいうと辞める側だったんですよね。だから、今の会社では、何かあるなら変えられるうちは変えていきたいと思っています。

青木:ふむふむ。

渋谷:組織の雰囲気って、大事ですよね。そういう意味では、雰囲気を変えられる飯田さん、やっぱりすごいなと思います。

青木:うんうん。いろんな人から「渋谷さんはあつい」と聞くんですが、そう言われる理由って、どうお考えですか?

渋谷:そんなことないですが(笑)。よく考えるのは、組織もサービスもスケールさせたいってことですね。そのために、書きやすいコードよりは読みやすいコードを書こうとか、この仕様はドキュメントにして共有しておこうとか、自分がいなくなってもこの人がリーダーになるから大丈夫かなとか...数年後に組織とサービスが残るような働き方をするのは好きですね。

一方で、短期的に突っ走るのは苦手で、そういう意味ではパッションが溢れるエンジニアの黒田さんとは対局な気がします。黒田さんがスピードで駆け抜けていく感じで、僕はじわーっといく感じで。だから、堅実に伸びていくBtoBが好きなのかもしれません。5年後にこれくらい成長するように今何すべきかを考える方が好きかもしれないですね。

青木:BとCで、エンジニアの特性は違うんでしょうか?

卜部:というより、お客さんの問題領域がはっきりしているかの違いはありますね。Cのお客さんは、自身が自分で何がしたいかを把握しているわけではないというか。こちらから使い方の提案をするパターンが多くなるかもですね。

渋谷:うんうん。

卜部:BtoBでなおかつ会計サービスだと、さすがにこちらから提案という形にはならないですしね(笑)。

渋谷:(笑)。業務がそもそも法律で決まってたりもしますしね。   

今はチャレンジしているフェーズ

eyecatching 青木:卜部さんに他に聞きたいこととかあればぜひ。

渋谷:いっぱいありますね...。マネーフォワードに入って組織が大きくなっていく中で課題に思うことってありますか?

卜部:課題というのが正しいかは不明ですが、課題として組織の大きさはあると思います。今はチャレンジしているフェーズだと思うんです。会社が拡大して、従業員もお客さんも増えて、どういう風に進んでいこうかという話が全社的にあると思います。

一方で、もちろん増やしていかないといけないので、今後スケールする組織、プログラムのアーキテクチャなどを、各々が課題意識を持って取り組んでいる状況だと思います。

渋谷:確かにそうですね。前職のDeNAさんの時はどんな感じだったんでしょう?

卜部:DeNAは、階層が少なく、小さなチームにどんどん権限を委譲していく方針だったんですよ。

渋谷:やっぱりそうなんですね。

卜部:ゲームの開発の場合、最初はある程度スモールスタートにして、当たればリソースがどんっと挿入されるような動き方にならざるを得なくて。スタート地点のチームが小さいので、一人一人の権限がないと進めにくいんですよね。それが組織にも反映されていましたね。

渋谷:インフラとかデザイナーとか、プラットフォームみたいなとこの方もそれぞれに入るんですか?

卜部:それは横串の組織だったこともありますし、チーム付きになっていたこともあります。なにやっても結局一長一短ですよね。

渋谷:まあそうですね(笑)。

青木:結構変化が激しかったんですか?

卜部:やっぱりゲームって特性上、あたらないこともあるんですよね。そういう意味では撤退の早さはあると思います。だから、人の流動やポジションの変化は多々ありましたよ。

渋谷:マネーフォワードも激しいですが、その比じゃないかもしれませんね。僕はGREE時代は広告でしたが、広告だけは結構独自路線でした。ビジネスモデルが全然違うので、完全に別組織で意思決定も別でしたね。マネーフォワードもサービスごとにインフラを持つべきかなどの議論が出てくると思うんです。そのあたりは、先人たちの知恵を借りつつ進めたいですね。   

未来のことを立ち話できる場所があるといいかも

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渋谷:さっき話したベンチャーっぽい雰囲気の話ですが。それを残すのが正しいかは置いておいて、それを残そうと思った時に、どういう採用基準にすべきかとか、入ってきた人にどう文化を伝えていくべきかとか、それは模索している最中な気がしています。

とはいえ外はベンチャーとは見られてないと思いますし、入ってみたら「まだ整ってない、なんじゃこりゃ」みたいなこともあるかもしれません。

卜部:うんうん。

渋谷:整えるべきところは整えないといけないし、とはいえポジショントークが増えてもつまらないので、そこはきちんとしておきたいなと...なんか愚痴っぽくなりましたね(笑)。

青木:いえいえ。最近も新しいメンバーが増えていますが、大手だと思って入ってきているのか、ベンチャーだよねって感じで入ってきているのか、どうなんでしょう。

卜部:確かに。どうなんでしょうね。

渋谷:聞いてみたいですね。なんじゃこりゃって思ってる人もいるかもしれない。そこはぜひ言ってほしいですっていうのと、じゃあどうする、というのは一緒に考えてほしいなと思います。

あとは、みんな既存のコードやフローをみてウワッてなるけど、それは中間地点でしかない、みたいな未来の話をもっとした方がいいのかもしれないですね。今後の構想とかそういうのをだらだら話せる場所があってもいいかもですね。

青木エンジニア総会みたいなかしこまった場じゃなく、カジュアルに話せる場があるといいんですかね。まぁ普段からSlackではお話されていると思いますが。

渋谷:前職の初期の頃は社内SNS的なものがあって、そこでエンジニアの日報とか愚痴や悩みを投稿していました。そこに、スターとかをつけていくような場になっていて。うちもesaでポエムが投稿されることがありますね。あとは、総会とか硬い場じゃなく、「この領域こうなっていくといいね」「こんな未来があるんだぜ」という話を、フランクに話す場があるといいですね。先をみると開発の士気も上がるというか。

青木:バーカウンターがあって、イベントやmeetupより、ゆるくお茶でもしながらそういう話をしたり、外の人もそこに軽くご招待してみたいな場所があるといいですね。

渋谷:バーカウンターいいですね。ほしいです。

卜部:あるあるの話としては、たばこ部屋ですべて解決するという...。

渋谷:ああ、聞きますね(笑)。

卜部要はカジュアルな場で話ができるというのは、重要なのかもですね。

渋谷:大事ですよね。コミュニケーション取りやすいようなマネーフォワードにドリンクバー作ってほしいです。人事のみなさん、お願いします。

卜部:かしこまった場でなく、フランクな場があるといいですね。

渋谷:持ち寄り自由とかね。

青木:そういう場があるといいですね。ということで。今日はこのへんで。

渋谷:ありがとうございました。

卜部:ありがとうございました。   

最後に

今回のインタビューを読んで、マネーフォワードに興味を持たれた方は是非、以下のボタンをクリックして頂ければと思います。 eyecatching

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