はじめに

2016年になり、お金にまつわるニュースを耳にする機会が増え、資産運用や投資への機運もにわかに高まってきています。投資や資産運用と言えば、株や投資信託が人気ですが、「FXはハイリスクだからちょっと…」という人は多いのではないでしょうか。

実はFXもしっかりと仕組みを理解して取引の基本を理解すれば、ローリスクかつローコストで堅実な資産運用ができる投資商品なんです。今回はFXを始めとした金融商品に詳しい経済アナリストの頼藤太希さんに、「FXで本当に低コストの投資法が実践できるのか」詳しくお話を伺ってきました!


FXはハイリスク?知っておくべきFXの基礎知識

MONEY PLUS編集部: FXはハイリスクな投資商品というイメージがありますが、 実際の所どうなんでしょう。

頼藤: 確かにFXと聞くとそのようなイメージをもたれる方は多いかもしれません。FXとは「Foreign Exchange」の略、日本語では「外国為替証拠金取引」というように、「証拠金」を使って行う取引のことです。この証拠金というのは取引をする際に必要となる元手で、この証拠金をもとに「レバレッジ」をかけることにより、元手である証拠金よりも大きな金額で取引ができるのです。

この「レバレッジ」がFXの最重要キーワード。レバレッジは日本語で「てこ」を指しますが、証拠金の最大25倍分の外貨取引をすることができます。例えば、10万円を証拠金として口座に入れると、250万円分の外貨取引が可能になります。「FXはハイリスク」というのは、高いレバレッジで取引した場合であって、低いレバレッジで取引した場合は、低リスクの投資法として活用可能です。
私はFXビギナーには、レバレッジ倍率は通常「2倍」を鉄則としています。大きな利益は期待できませんが、その分、損失を抑えられます。そして着実に売買を重ねて利益を得ていくのが大切です。2倍なんて大したことないと思わず、証拠金の2倍分も取引ができる時点でリスクを取っているということを認識しましょう。

FX取引で利益を出すための3つのポイント

MONEY PLUS編集部: FXで利益を出すためには、金融の知識が必要だったり、こまめに相場をチェックしたりしなければならないのでは?

頼藤: しっかりとFXの基礎知識と仕組みを理解することが大切です。ただ、そこまで難しく考える必要はありません。FXで利益を得る方法はシンプルで、「為替レートが上がると思ったら買う、為替レートが下がると思ったら売る」これだけです。

もちろん、予想と違う方向に為替レートが動いた場合には為替差損が発生します。よって損失を一定の範囲内に抑えるために、ロスカット(損切り)を設定しておく必要があります。例えば20銭下落したら自動的に決済するという感じです。この為替変動がFXの一つのリスクなのですが、裏を返せば為替レートの変動は利益を得るチャンスでもあるわけです。FXは外貨を買うだけでなく、売ることからも取引を始めることができるので、どういった相場であっても利益を狙うことができます。

では、どうやって為替の相場動向を読むかと言うと、多くの投資家は「テクニカル分析」や「ファンダメンタル分析」と呼ばれる分析手法に基づいて為替レートを予測しています。それぞれについて簡単に説明すると、テクニカル分析はチャートから値動きを読み、ファンダメンタル分析は各国の経済状況、社会・政治動向などから通貨の値動きを読むことで相場の先行きを予想します。
FX取引でよくあるのが、特に取引の決まりをつくらずに売買を繰り返した結果、大きな損失を出してしまうというケースです。FXで利益を出すために最も重要なことは「為替レートが10%上昇したら利益確定、5%下落したら損失確定」といった自分の取引ルールを決め、それを徹底することです。

またFXは24時間取引が可能です。為替市場で取引が最も盛り上がる時間帯は、取引量の多いロンドン市場とニューヨーク市場が重なる時間帯の日本時間夜9時以降なので、日中は仕事をしているビジネスパーソンであっても取引しやすいんですね。

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