セブン&アイ「ニッセン」完全子会社化の悲劇

ニッセン株主の最後の希望は…

セブン&アイ「ニッセン」完全子会社化の悲劇

通常、TOBなどで企業買収が行われる場合、買収したい企業の価値に「プレミアム」を上乗せすることがよく見られます。つまり、買う側は多めに払うことになりますが、買収される会社の株を持っている人からすると、めっちゃラッキーということになります。

先日発表された、ソフトバンクによる英「ARM」の買収も、ARM株主にとってはイイ話だったわけです。だって、ソフトバンクが43%ものプレミアムを乗せて高く買い取ってくれるんですから。

と買収には景気の良い話が多いのですが、このたび発表されたセブン&アイ・ホールディングスによる「ニッセン」の完全子会社化は、ニッセンの株主からすると、なんの救いもない地獄のような話でした。それはーーザ・フライ井村のLet’sカブトク!

セブン&アイは2013年12月にニッセンを買収

ニッセンはカタログ通販がメイン事業です。セブン&アイは、リアル店舗による販売だけではなく多チャネルでの販売、いわゆる「オムニチャネル」戦略の一環としてニッセンに目を付け、株式公開買い付け(TOB)で傘下に収めました。

2014年にニッセンの株式を過半数取得して子会社にしたんですが、買収の効果は一向に表れず、むしろニッセンの業績は年を追うごとに悪くなっていました。

3期連続の赤字でニッセンの株価は下がり続けていた

図は、セブンが買収した2014年からのニッセンの株価の動きを表しているんですが、ここまできれいに下がり続ける株にはなかなかお目にかかれないです。

赤字は増える一方で、今期にはとうとう債務超過になりそうで資金も尽きた状態。もはやこれまでかと思われていたんですが、ニッセン株主には最後の希望がありました。

あの天下のセブンがなんらかの手を打ってくるのではと期待されていたんです。

ニッセンの増資を引き受けるなどもそうですし、なかでも巷で期待されていたのがセブンプレミアムな価格で完全子会社とする救済策です。なかなかありえそうな話です。

そして、とうとうその日がやってきました。

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