日経平均2万円が“バブル”ではない、たったひとつの理由

1年半ぶりの2万円大台回復

日経平均2万円が“バブル”ではない、たったひとつの理由

ついに来ました! 日経平均株価2万円回復です。前日のアメリカ市場が史上最高値を更新した流れを受け、日経平均は2万円を一気に突き抜けました。売買代金も今年2番目の大きさとなり、市場のエネルギーは十分です。

前回、最後にこの大台に乗せたのは2015年12月2日。そして今回、再び2万円を突破したのが2017年6月2日。まるで計算されていたかのように、ちょうどピッタリ1年半です。

株価がこのように大台に乗ってくると、「これだけ上がったら次は下がる」とか「バブルなのでは」という声が聞こえてくるのですが、株式投資歴12年、株で生計を立てる筆者は、今回のこれはバブルではないと思っています。

理由はたったひとつ。

なお、これから書くことは市場関係者にとっては当たり前のことですので、投資玄人の方々は「なるほどね」と、さらっと流し読みしてくださいね。

※チャート図はイメージ写真です


現在の日経平均は「割安」である

株には割安か割高かを測る「株価収益率(PER)」という指標があります。PERは投資経験者であれば誰もが知る有名な指標です。ここで詳しい説明をすることは避けますが、数字が小さいと割安、大きくなると割高と判断され、利益が増えるとPERは低下して割安になっていきます。

アベノミクス以降の日経平均株価の場合、PERはおおむね14倍~16倍の範囲内で推移しています。

しかし、2015年4月に2万円を付けた時には、PERは18倍と割高になりました。その後、利益が積み重ねられたこともあり、12月に再び2万円を付けたときは15倍後半まで低下しています。

そして、2017年6月現在のPERはさらに低下して14倍台です。上場企業の稼ぐ力が強くなり、2015年に2万円を付けたときよりも割安になっていることがわかると思います。

ちなみに2000年のITバブルのときにも日経平均は2万円を付けたのですが、このときのPERはなんと100倍にもなったと言われています。

もし今の日経平均のPERが100倍になったとすると、日経平均株価は14万円という異常値を付けることになります。こういうのをバブルと言うんでしょうね。

円高でも利益が出るようになってきた

さて、今がバブルではないたったひとつの理由は「2万円でも割安だから」ということですが、それは上場企業の稼ぐ力が強くなっているからです。

日本企業は輸出で儲けているところが多く、基本的に円安だと業績にプラスになることはご存知の通りですが、さらに現在はこの為替だけに頼らずに稼げる企業が増えてきたように思います。

2015年のドル円レートは1ドル120円近辺だったのに対して、現在は110円前半です。10円近く円高になっているのにも関わらず、業績の拡大を予想しています。しかも大企業製造業の今期の想定為替レートは1ドル108円程度ですので、これより円安であれば業績の上方修正も期待されます。

ドル円が108円を割れるようなことになれば日経平均は割高になっていく恐れがありますが、少なくとも現在は割安と考えていいと思います。

今回は指標面、バリュエーションから客観的に日経平均が割安だというお話をしましたが、短期的に株価がどうなるのかは誰にも絶対にわかりません。アメリカ市場の急落や急激な円高によって、日経平均株価が“連れ安”する場面も否定できません。

しかし日経平均は、2016年のブレグジットやトランプ大統領の誕生、最近の北朝鮮の問題や米政権の混乱を乗り越えて2万円に到達しました。これは単純に言うと企業やそこで働く人たちががんばって、どんどん業績を伸ばしたから株価も上がったと言えます。

2万円をゴールと思わずに、株式市場を通して日本企業のがんばりを応援してみてもいいと思いますよ。

(著:井村俊哉)

※情報に間違いがある可能性がありますので、必ずご自身でご確認し、投資判断は自己責任でお願いいたします。

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