はじめに

スマートウォッチが徐々に世の中に浸透し始めています。相変わらず、スマホがあれば十分という方も多いですが、ある種の人たちにとっては確かに便利なグッズです。

そして最近、ルイ・ヴィトンなど高級ブランドが次々とスマートウォッチ市場に参入しています。今、この分野で何が起きているのでしょうか? 状況をまとめてみました。


ルイ・ヴィトンが発売した高級スマートウォッチが話題

モンブラン、タグ・ホイヤー、エンポリオ・アルマーニ、そしてルイ・ヴィトン……。

これらの高級ブランドに共通するキーワードは何でしょうか? それが“スマートウォッチ”です。いずれも最近、スマートウォッチを発表、発売しました。

ルイ・ヴィトンが7月11日より全世界で発売した「タンブール ホライゾン」は、外見はルイ・ヴィトンの高級時計「タンブール」ですが、実は文字盤が液晶になっています。

普通のアナログ時計のように使うこともできるのですが、画面を切り替えるとスケジュールをアラートしてくれたり、メールが確認できたり、地図でナビゲートしてくれたりと、賢い機能が使えるようになっています。

この時計、外見は完全にルイ・ヴィトンのブランドの時計ですから、普段使いもできるセレブなグッズとして話題を集めそうです。

定番のモノグラムのデザインの商品は27万7,000円から(税抜き)。これを高いと思うかどうかは微妙ですが、通常のタンブールは50万円超するモデルがほとんどなことを考えると、ブランド好きな方であれば、飛びついてしまいそうな商品です。

しかしなぜ、高級ブランドがスマートウォッチを売るのでしょうか?

スマホ連携で拡がる利用シーン

高級ブランドがスマートウォッチ市場に続々と進出している理由のひとつはスマホとの接続です。

スマートフォンには大きく分けて2つの種類があります。Apple Watchのようにそれ自体が賢く、スマホの代わりになるような商品。そしてもうひとつは今回のルイ・ヴィトンの商品のようにスマホに接続して使うタイプ。

今回のタンブール ホライゾンには、グーグルの「Android wear2.0」が搭載され、Bluetooth接続によってiPhoneやAndroidのスマートフォンと連動する仕組みです。

アップルやサムスン、ソニーのようなIT企業であれば自社でスマートウォッチを開発してもそれなりのユーザー数が獲得できると思います。しかし、ヴィトンのような高級ブランドがコストをかけ、自前でスマートウォッチを作ることはこれまでは難しかった。

そのジレンマもあり、従来は高級ブランドがハイテク機器を発売することはほとんどありませんでした。せいぜいスマホケースを販売する程度で留まっていたのです。

ところが今回、次々と発売されているスマートウォッチはその制約をひとつ破ったということで注目されているわけです。

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