はじめに

自分にちゃんと合った保険を選びたい。子供が生まれたら家がほしい。資産運用ってどんなもの? 人生のお金の問題について気になることはたくさんあるけれど、金融機関の窓口はちょっとハードルが高い――。

そんなお金の悩みを気軽に相談できる心強い場所が6月末、東京の八重洲地下街にオープンしました。どんなことができるのか? 実際にお店を訪ねてみました。


気軽に立ち寄れるように、さまざまな工夫が

サラリーマンや観光客など多くの人が行き交う東京駅・八重洲地下街。仕事帰りや買い物の合間にも立ち寄りやすい立地にこれまでにはなかった新コンセプトのスポットがオープンしました。その名は「MONEQUE(マニーク)」です。

まず入り口で出迎えてくれたのはコミュニケーションロボット「パルロ」。

目を見て「パルロ!」と話しかけてみると「コンニチワ!」とご挨拶。今日の天気やニュースも教えてくれます。何度もお店に通うと顔を覚えてくれるほどに賢いそう。

そして、もう一方の入り口で発見したのは「乳がん触診器」。女性の胸の模型を使って乳がんを触診した時の感触を体験することができます。実際に触ってみると、痛いほど強く押さないと乳がんのしこりは感じられないことがわかりました。

最新の経済誌やiPadのほか、スマートフォンの充電ができるコンセントも用意されたカウンター席では、ランチタイムに立ち寄ったという女性がiPadで株価情報をチェックしています。

東海東京証券が仕掛ける新ブランド

実はこのマニークをプロデュースしているのは総合証券会社の東海東京証券です。

証券会社の店舗というと敷居が高くて入りづらいという印象を抱く方も多いと思いますが、ナチュラルな家具や観葉植物が配された明るい店内は、センスのよい友人の家のリビングに遊びに来たような雰囲気。

そして店内には、さまざまな会社の医療保険や生命保険のパンフレット、住宅ローンのチラシが置かれ、自由に比較検討したり、持ち帰ったりできるようになっています。

「あれ? 証券会社なのに保険?」と、首をかしげる記者に、マニーク八重洲地下街店の所長・舘雅子さんは、こう説明します。

「こちらの店舗では証券会社が扱う資産運用だけではなく、保険や住宅ローンなど、さまざまなお金の相談に応じています。もちろん、気軽に少し立ち寄って休憩していただくようなご利用も大歓迎です」

中高年のお客様の“後悔”を次の世代で断ち切りたい

従来の金融機関の支店のイメージとはまったく異なる「MONEQUE(マニーク)」。

ここでは、どんなサービスが受けられるのでしょうか? 館さんにより詳しく聞いてみました。

――「MONEQUE(マニーク)」ではどんなことをなさっているのですか?

館雅子さん(以下同):「MONEQUE(マニーク)」は、「MONEY(マネー)」と「UNIQUE(ユニーク)」を合わせた造語です。

ここでは資産運用に関する相談だけではなく、保険の乗り換えや住宅ローンといった金融サービスをワンストップで提供しています。

自分の人生やお金について考える時に抱く課題はみなさん、さまざまですよね。ライフステージにあわせて必要なマネープランの相談ができる場所を目指しています。

証券会社というと、「まだ若くて、収入が少ないから自分には関係ない」と感じている方も多いと思います。実際に今、証券会社の窓口を訪れるお客様の多くは中高年以上の方々です。退職金を受け取ったことを機に資産運用について考えはじめる方が多いからですね。

ただ、こうしたお客様からよく聞かれるのが、「若い頃から資産運用していればよかった」という声。

一般的に資産運用は「まとまったお金を持つ人がするもの」というイメージがあるようです。しかし、若いうちからできること、備えておいたほうがよいこともたくさんあります。

年齢を重ねてからそれに気づき、後悔される方が本当に多いので、現役世代のお客様の人生に寄り添いながら、マネープランのサポートをさせていただく必要性を感じています。