はじめに

ヤフーが新しく立ち上げたゲームプラットフォーム「ゲームプラス」にスクウェア・エニックスなど52社ものゲーム会社が参加することがわかりました。

これまではスマホアプリで遊ぶことが普通だったスマホゲームを、ブラウザゲームとしてプレイできるようにするというのがゲームプラスのコンセプトです。

しかしなぜ、すでにiOSやAndroidで多くのゲームが提供されているのにもかかわらず、新しいプラットフォームが注目されるのでしょうか?その背景を詳しく見ていきましょう。


新プラットフォーム誕生の背景

7月18日、ヤフーはブラウザゲームの新サービス「ゲームプラス」の提供を始めました。「ブラウザゲーム」という言葉がピンとこない方もいるかもしれませんが、簡単に言うと専用アプリをダウンロードする必要がなく、スマホやパソコン、タブレットをインターネットにつないでそのまま遊ぶことができるゲームのことを指します。

ゲームプラスには、スクウェア・エニックス、タイトー、コーエーテクモゲームズなど大手ゲーム会社が参加を表明。サービス開始と同時に39種類のゲームが出そろいました。

実はブラウザゲームはインターネット初期には有力な方式だったのですが、スマホ出現の影響を受け、10年ほど前からはアプリで遊ぶゲームに主流の座を奪われていました。その理由はアプリのほうがブラウザよりも高い表現力のゲームを提供できたから。

ゲーム内で複雑な動きや高精度の画像を楽しもうとした場合、たくさんのデータをダウンロードしてから遊ぶアプリの方が技術的に有利だったのです。

ところが今、その状況を変えるふたつの変化が起きています。

スマホの通信速度が50倍も速くなった

ひとつはモバイル通信の速度が速くなったこと。細かく覚えていらっしゃらない方も多いとは思いますが、スマホが普及し始めた当初の通信方式は3G(第三世代)と呼ばれ、2.4Mbpsが一般的な速度でした。

2010年ごろには3GのLTEが始まり、ようやく14.4Mbpsに。スマホがガラケーに取って代わって社会に浸透したのはだいたいこの時期ですから、多くのみなさんがイメージできるのはこの通信速度でしょう。アプリのダウンロードや、電子書籍を閲覧してもストレスがなくなってきたのがこの頃です。

そして2014年ごろからは4G(第四世代)に移行し、スマホ速度は100Mbpsが当たり前になりました。今では1Gbpsに対応する端末までもが登場し、ギガの時代を迎えつつあります。さらに2020年頃には第五世代の10Gbps時代への突入が予定されています。

このように通信速度が速くなれば速くなるほど、ブラウザゲームでもより多くの情報をリアルタイムで受け取りながらゲームを楽しむことが可能になります。

この進化によってブラウザゲームとアプリを比較した際の、技術的劣位が埋められるようになってきました。そしてもうひとつの進化がプログラミング言語です。

ヤフーのゲームプラスではHTML5というプログラミング言語を採用することになりました。その結果、ブラウザでもアプリに近い動画表現が可能になってきたのです。

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