はじめに

あなたはクレジットカードのポイントは貯めていますか?それを有効に使えていますか?実は、クレジットカード保有者の3人に1人が期限切れのためにポイントを失効している、というデータがあります(2017年7月マクロミル調査)。

これまでクレジットカードのポイントは、交換可能な品物の中から選んで交換したり、マイルや電子マネーなどに交換したり、カード利用分の支払いに充当するといった使い方が一般的でした。

2017年7月に始まったインヴァスト証券の「マネーハッチ」は、「元手資金ゼロ」で「自動で世界に分散投資」ができる、新しい仕組みのサービスです。同社に新サービスの魅力を聞きました。


利用者は2ヵ月で5000人を突破

――7月24日から「マネーハッチ」がスタートしました。利用者の反応はどうですか?

スタートから2ヵ月ほどで、利用者は5000人を超えました。投資にひもづけたサービスとしては相当なペースで増えています。2011年に開始した当社の「シストレ24」(FX<外国為替証拠金取引>の自動売買サービス)は、利用者が5000人を超えるのに10ヵ月かかりました。それと比較すると、一気に拡大しています。

――なぜ急ピッチで利用者が増えているのでしょうか?

最近は、身近な手段で少額から投資できる、さまざまな新しい金融サービスが出てきています。そうした動きの中で、投資に対する心理的なハードルが低くなり、新しい金融サービスに対して抵抗感がなくなっている方が増えているのだと思います。

――マネーハッチはどういうサービスなのですか?

最大の特長は「元手ゼロで積み立て投資ができる」という点です。具体的には、マネーハッチ専用のクレジットカード「インヴァストカード」を利用すると、利用額の1%相当がポイントとして還元されます。それが現金化され、投資に回る仕組みです。利用者が自分のスタンスに適した投資スタイルを選べば、あとは指示をしなくても自動的に運用されていきます。

投資の殻を破る体験

――開発コンセプトは?

「ハッチ」は英語で「孵化させる」という意味です。「投資の殻を破る体験をしてもらう」というコンセプトでこの商品をつくりました。身銭を切って投資するのにためらいがあっても、元手がゼロならやってもいいかな、と思う人は少なくないでしょう。

金銭的な余裕が少ない若い世代の方も、日常生活の中でクレジットカードを使うだけで資産運用の世界を体験することができます。マネーハッチをつくった目的は、多くの方に日常的に積み立て投資を経験してもらうことなのです。

もう1つ、マネーハッチでこだわったのは、ポイントを使って投資を疑似体験するのではなく、ポイントを現金化して実際に投資することです。元手となる資金がゼロだったとしても、運用した成果を現金で受け取ることができます。

――インヴァストカードのポイント還元率は1%とクレジットカードの中では高い部類に入りますが、それだけだと投資資金が貯まりにくそうです。

マネーハッチにはクレジットカード以外にも積み立てる方法があります。インヴァスト証券でFXの取引をすると、1万通貨当たり最大で30円のキャッシュバックが受けられます(10月31日現在。キャッシュバックの金額はキャンペーン時期によって変わります)。この分もマネーハッチの積み立て原資としてプラスされます。

また、積み立て原資を銀行口座から自動で引き落とす手続きをすれば、毎月1万円以上を1円単位で原資に組み入れていくことができます。原資の積み立て方法は、今後増やしていきたいと考えています。

――インヴァストカードの年会費やサービス内容は?

ジャックスと提携したクレジットカードで、国際ブランドはVISAのみです。年会費は初年度無料、次年度以降は1250円(税別)ですが、年に1回以上決済すれば無料になるので、実質無料で使っていただけます。

家族カードは3枚まで持てるほか、ETCカードの発行は無料。国内旅行保険やネットあんしんサービスなどの付帯サービスも充実しています。カードの素材はブラックカードと同じものにし、すっきりとしたデザインにしました。

――マネーハッチを利用する際の具体的な手続きの方法を教えてください。

まず、インヴァスト証券の証券口座を開設します。続いて、マネーハッチ専用のインヴァストカードを作る手続きをします。あとは、日常的にインヴァストカードで買い物をすると、利用合計金額100円(税込み)ごとに1ポイントが貯まります。1ポイント=1円に換算して自動的にマネーハッチの口座に入金される仕組みです。