将来の“ハイパーインフレ”に私たちはどう備えるべき?

FPの家計相談シリーズ

将来の“ハイパーインフレ”に私たちはどう備えるべき?

読者のみなさんからいただいた家計や保険、ローンなど、お金の悩みにプロのファイナンシャルプランナーが答えるFPの家計相談シリーズ。今回は内藤忍氏がお答えします。


以前、ある投資家が将来的にハイパーインフレが起こると予想していました。これに対し、なにか対策を講じておいたほうがよいでしょうか? 現在は投資信託と貴金属に毎月2万5,000円づつ投資していますが、今後、貴金属の割合を増やすなどしたほうがいいですか?
(40代前半 独身 男性)

内藤:ご質問ありがとうございます。

将来を常に正しく予想できる人はいない

まず、申し上げておきたいのは、マーケットの将来予想は有名な投資家であっても当たらないことが多いということです。株価や為替といった相場の動きやマクロ経済を常に正しく予想できる人は世界のどこにも存在しません。

今年の株価が好調で数年後に大きく下げるかどうかもわかりません。重要なことはマーケットがどのような状況に変化したとしても、最悪の事態を避けられるように資産を分散しておくことです。

例えば、株式が上昇する可能性が高いと思っていても、株式以外の資産にも資金の一部を配分する。ドル高が続く可能性が高くても、円高リスクが存在するのであれば、ドルと円の比率を自分の相場観に基づいて配分する。

資産配分の調整によって、バランスよく自分の相場観を反映させたポートフォリオを作っていくことが大事です。

リスク分散の基本思想

資産運用は、カジノのルーレットにチップを張っていくようなイメージを想像すると、わかりやすいかもしれません。

ルーレットで手持ちのチップをすべて赤や黒に賭けている人はいません。チップをいくつかの場所に分散し張ることによって、リスクコントロールをしながらギャンブルをしています。

もちろん、投資とギャンブルは別物ですが、リスクコントロールの重要性という点では同じことが言えるのです。

投資信託と貴金属に半分ずつ投資をされているということですが、貴金属の比率が高すぎるように思います。資産運用の基本は株式と債券で、そこに不動産や貴金属をはじめとするコモディティを組み合わせるのがオーソドックスな資産配分の方法です。

その場合、貴金属などのコモディティの比率は資産全体の10%程度が目途になると思います。

インフレ対策もさまざま

また、投資信託がどのような資産に投資をしている商品なのかについても確認しておかなければなりません。円と外貨の比率もチェックが必要です。

ご質問者の方におすすめしたいのは、まず自分がこれから考えるマーケットのシナリオをいくつか検討し、それに最もフィットする資産配分を考えてみることです。

ハイパーインフレが日本で発生する可能性は現在のところ低いかと思いますが、インフレに対応する資産としては貴金属だけではなく、外貨資産や株式、不動産も考えられます。

貴金属は配当や金利、賃貸収入といったインカムをもたらしませんが、金融資産や不動産には保有していると定期的に得られるインカムゲインのメリットが存在します。

資産配分をしっかり考え、将来の市場の変化に柔軟に対応できるような準備を今から始めておきましょう。

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