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2018.02.9

金欠学生に朗報?「バイトヘルプ特化型アプリ」の実力

ワンタップでシフト登録が完了

金欠学生に朗報?「バイトヘルプ特化型アプリ」の実力

今週のシフトが削られて、収入が減ってしまった。大学の授業が休講になって働けるようになったのに、シフトを入れていなかったので時間を持て余してしまった――。アルバイトに関して、こんな悩みを抱いている人は少なくないのではないでしょうか。

こうしたバイトの“あるある問題”を解決してくれるかもしれないアプリが、1月末にリリースされました。はたして、使い勝手はどうなのでしょうか。


スマホからヘルプ枠を簡単検索

人材サービス大手のパーソルキャリア(旧・インテリジェンス)が1月29日にサービスを始めた「Sync Up(シンクアップ)」。世間にバイト関連のアプリはたくさんありますが、バイトのヘルプに特化したものはこれが初めてだそうです。

このサービスを導入している企業で働いているアルバイトの人であれば、アプリを立ち上げ、カレンダーの中から自分の都合の良い日程をタップすると、現在募集している系列店舗のヘルプ枠が一覧で確認できます。

興味のあるものがあれば、詳細をタップ。勤務時間、時給、交通費の有無、必要なスキルや持ち物、店舗の住所、店長からのコメントなどが表示されます。自分の希望と合致すれば、「ヘルプに行く」ボタンをタップして、登録は完了、という手順です。


ヘルプの詳細画面では、時給や交通費の有無を確認できる

アプリ内には自分のスキルや属性を入力する欄があり、設定すれば、自分に合ったヘルプ募集だけを表示させることもできます。近隣店舗や自分がよく見ている店舗からの情報をプッシュ通知で知らせてくれる機能もあります。

これまでに外食や小売りの大手チェーンを中心に11社が導入済み。ある外食チェーンでは、全ユーザーの25%が「週に1回は必ず見る」と回答しているそう。「これまでシフトが削られた時は店長に不満を言っていましたが、今は自分で空き枠がわかるので、店長に聞かずに自分の判断で働けるようになりました」と、利用者からの評判は上々のようです。

多忙を極める店長にもメリット

このサービス、メリットがあるのは働く側だけではありません。店舗側、特に店長さんにとっても大きなメリットがあります。

系列店舗同士でのバイトの融通は、店長にとって負荷の大きい仕事の1つ。でも、繁忙時はPCを触る時間すらもったいないのが実態です。そういう時、シンクアップであれば、スマートフォンで募集に必要な10項目を入力すれば、募集の登録が完了します。


店長はPCでもヘルプの新規登録設定が可能

同じ条件で別の日に連続で登録することも可能。近隣店舗のシフトの埋まり具合が確認できるので、バイトの融通に必要な一連の業務をすべてスマホで完結することができます。

企業側がパーソルキャリアに支払う費用は、システムの初期導入費用として15万円、月々のシステム利用料が5万円からとなっています。バイトを1人採用する分の費用で賄える金額です。

「今までありそうでなかった」と、導入した企業からの評判も上々。「人手が足りていない枠に外部から新たに人を雇い入れるより、今いるスタッフに空き枠を担当してもらえないか」と考えていた企業側のニーズとうまく合致した格好です。

心がけたのはシンプルなデザイン

「発想の起点になったのは、自分がバイトしていた時、『こういうのがあったらいいな』と思っていたものです」――。そう話すのは、シンクアップのサービス責任者である、パーソルキャリアの竹下壮太郎さん。これまではアルバイト情報サービス「an」の営業を担当していました。

その業務の中で、企業側の姿勢が「辞めたバイトの分を採用する」というものから「採用した人に成長してもらう」という方向にシフトし始めていることを感じたといいます。その時、自身のアルバイト時代の原体験と企業の抱える課題が化学反応を起こしました。

法人顧客やバイト中の個人にヒアリングを始めたのは2016年7月。世間で人手不足が騒がれ始めた頃です。ヒアリングに並行して、事業計画書の作成も進めました。

サービスの作り込みを始めたのは、翌2017年の6月から。「機能が多すぎると、忙しい店長さんには使ってもらえないので、極力シンプルなデザインを心がけました」(竹下さん)。

その一方で、さまざまな労務問題への対策も組み込みました。たとえば、18歳以下には夜22時から翌朝5時までの勤務が登録できなくしたり、過重労働を抑制するために管理者画面から応募済みのシフトをキャンセルする機能などを搭載。今後は、従業員が追加勤務できる「上限時間」を設定し、応募を抑制する機能も実装する予定です。

「ヘルプのUXを引き上げたい」

当面の目標は、2020年までに250社での導入。その先に描いているのは「個人ユーザーがバイトをやっていくうえで、シンクアップが入っていると働きやすい職場だと認識してもらえる状態」だと、竹下さんは言います。

このアプリでは、ヘルプで入る際に必要なスキルがユーザーに表示されます。これを見れば、なぜ自分はシフトが削られるのか、なぜ自分にヘルプの要請が来ないのか、その原因を知ることができます。

「これまでは従業員と企業との間に“情報の壁”がありました。これをやれば評価が上がるとわかれば、バイトにも手応えが出てくる。そうすることでヘルプのUX(ユーザー体験)を上げていきたい」(竹下さん)

人手が足りない企業側と、働きたいのに他店舗のヘルプ枠がわからない従業員。両者のミスマッチを解消しようというシンクアップの取り組みは、もしかすると、日本の労働環境を改善するための1つの糸口になるかもしれません。

(文:編集部 猪澤顕明)

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