流行りの少額投資、やみくもに手を出す前にやるべきこと

FPの家計相談シリーズ

流行りの少額投資、やみくもに手を出す前にやるべきこと

読者のみなさんからいただいた家計や保険、ローンなど、お金の悩みにプロのファイナンシャルプランナーが答えるFPの家計相談シリーズ。今回はプロのFPとして活躍する花輪陽子氏がお答えします。


去年1人暮らしをきっかけに投資を始めました。現在、証券口座を2つ、ソーシャルレンディング口座を5つ、積立の個人年金ほか、さまざまな投資を行っています。いろいろ動いていますが、元手も少ない中さまざまな投資に資金を入れているため、1つ1つの投資金額が少なくなり、開設だけしてほったらかしになっているものもあります。あまり風呂敷を広げずに1つの口座で運用した方がよいのでしょうか?

〈相談者プロフィール〉
・男性、25歳、未婚
・職業:会社員
・居住形態:賃貸(一人暮らしを始めて1年ほど)
・住んでいる地域:東京都
・手取り月収:21万円
・毎月の支出目安:15万円

花輪:口座を複数持っていること自体は、マネーフォワードなどで管理をしっかり行っていれば問題ないでしょう。1つの金融機関に資産を集中させる方がむしろリスクはあります。

リスクをとる前に半年分の生活費を預金で確保

ただ、中長期のライフプランや運用プランを立てないまま、流行りの新しい投資に手を出しているという印象を受けます。

25歳と年齢が若いので、仮に投資によって損失が出たとしても、将来の収入によって取り戻すことができます。そのため、リスクを取った運用ができる条件の方です。

ただし、一人暮らしをしているので生活に支障のない範囲でリスクを取るようにしましょう。

万一の失業などに備えて、半年分の生活費は預金などの安全資産で確保をしたいものです。月の生活費が15万円なので、90万円は銀行の普通預金などに置いておきたいですね。

リスクに対してリターンが見合っているか

個人年金も個人年金保険料控除を活用できるので、小口で行う分には問題はないでしょう。

ソーシャルレンディングに関しては、小口から簡単に始めることもでき、相対的に高い利回りが予定されているので人気ですが、実はリスクも非常に高いです。最悪の場合、投資額がゼロになる可能性も考慮して、必ず余剰資金で行うようにしましょう。

また、リスクに対してリターンが見合っているのかという吟味も必要です。

同じように投資額がゼロになる可能性は高いですが、期待リターンが7%前後見込める株式の方が投資価値は高いかもしれません。

更に株式も個別株ではなく、小口化された投資信託などのパッケージ商品を選択することで、さらにリスクを分散させる効果があります。また、株式や投資信託などは資産が分別管理されているので、仮に証券会社などの販売会社が倒産した場合も資産が保全されます。

流行りの投資よりも中長期のライフプランを重視

流行りの投資にちょこちょこ手を出すよりも、中長期のライフプランや運用プランを考える方がずっと大切なのです。

まず、どんな人生を送りたいのか。その人生にはどんなライフイベントがあるのか。そのライフイベントはいつ、いくらお金がかかるのかなどのプランを立てるのです。

そうすればいつ、いくら必要などと行った中長期の目標がわかるようになります。

やみくもにお金を増やしたいと思うのではなく、目標に沿って計画を立てる方が、それに合わせた正しい努力をすることができます。

例えば、20年後に起業をしたいから1,500万円を作りたいという目標を設定するとします。毎月投資に回せるお金が5万円だとすると、約3%の利回りであれば目標額を達成することができます。

3%だと、ソーシャルレンディングのようなハイリスクの商品を組み入れなくても、株式や債券を組み合わせることでリスクを低減させながら目標リターンを目指すことも可能です。

ライフプラン表やキャッシュフロー表は、日本FP協会のホームページからもダウンロードが可能です。一度、将来設計を立ててみてください。

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