資金30万、投資信託の保有銘柄数はいくつが適切?

FPの家計相談シリーズ

資金30万、投資信託の保有銘柄数はいくつが適切?

読者のみなさんからいただいた家計や保険、ローンなど、お金の悩みにプロのファイナンシャルプランナーが答えるFPの家計相談シリーズ。今回は野瀬大樹氏がお答えします。


NISA口座を開設して投資信託に挑戦したのですが、あまりに商品の種類が多く、何をどれくらい買っていいのかわからず、とりあえず証券会社のおすすめや雑誌のおすすめを買ってみたら12銘柄くらいになってしまいました。今後はつみたてNISAへ移行して、長期保有で運用していくつもりですが、さすがに12銘柄はやりすぎでしょうか。スタート資金が30万円で、毎月の積立額が3万円くらいの予定だと何銘柄くらいが適正でしょうか。ちなみに投資先は国内50%、海外50%(アメリカ20%、アジア30%)です。

〈相談者プロフィール〉
・男性、40代前半、既婚(妻:会社員)、子供1人
・職業:会社員
・世帯手取り年収:820万円
 (夫:420万円、妻:400万円)
・預貯金:500万円
・学資保険:400万円(18歳満期)
・終身保険、個人年金保険ともに夫婦それぞれ加入
・借入なし

野瀬:投資の銘柄数ですが、こちらに関しては特に決まりはありません。銘柄が増えると、メリットとデメリットの両方があるからです。少し整理してみましょう。

メリット:投資先が分散できるのでリスクが分散される
デメリット:投資先の情報を理解・把握しきれなくなる

他にもありますが、今回のテーマに関係するのはこのあたりでしょうか。そう考えると、単純に投資銘柄を増やしていくというのはメリットもあればデメリットもあると考えらえます。特に投資信託の場合は、その中ですでに分散投資がなされているケースが多いのですので、デメリットだけが出てくる可能性があります。

投資する銘柄数はいくつが適切?

たとえば私の場合、今現在、株式と投資信託の保有銘柄は合わせて8つほどです。これらの8つの銘柄を売ったり買ったりして投資を行っています。これはデメリットである「投資先の情報を把握できない」を防ぐためです。

長いこと同じ銘柄で投資をしていると、「その銘柄の特徴」が体に染みついてきます。この銘柄の底値や日経平均との連動性、為替ニュースに対して株価がどのように反応するか、アメリカの株価と比べて株価がどのように反応するかなどが瞬時に判断できるようになります。

そうすると、一つ一つの経済ニュースに対して、売り時か買い時かが判断がしやすくなり、チャンスを逃しにくくなります。

当然、情報処理能力は人それぞれですが、私の場合はパソコンの画面をスクロールせずに見ることができる7~12銘柄ぐらいが株式投資ならベストかと思っています。投資信託だと、すでに分散されているので4~5つぐらいがベストでしょうか。

株式投資の銘柄選びのための、会社四季報や有価証券報告書、投資信託の目論見書などを読むのはなかなか骨が折れると思います。あまり銘柄が増えすぎて情報収集が億劫になってしまうのは避けたいですね。

質問者の方の場合ですと、今30万円ぐらい、今後3万円ずつとお伺いしておりますので、投資信託なら分散型のものを1~2銘柄で始め、3年ぐらいで4~5銘柄を目指すのがよいでしょう。

投資の前に…預貯金の少なさが気になる

いただきました情報で、他に気になった点は「預金の少なさ」です。

このご時世、世帯手取り年収800万円というのは決して少なくない金額です。「借入なし」とありますので、住宅を買っていないと仮定すると、40代という年齢を考えても預貯金が心許ないような気がします(逆に言えば、家を買ってもうローンを完済されているのであれば、これくらいの預貯金でも違和感はないです)。

学資保険に加入されているので、まだお子様も独立されるほど大きな年齢でもないと思います。ですから、育児、さらには結婚まで考えると、お子様のためにまだまだお金が必要になる場面は多いと思います。

さらに、老後のことも考えますと、今のペースでは積立投資を月3万×12ヵ月×20年と考えても720万円なので、夫婦の老後資金としては心許ないです。

もちろん、個人年金にも加入されているようですし、投資信託の積立以外に預貯金も増やす予定なのであれば大丈夫ですが、その点気になりましたので最後に一文加えた次第です。

お金を増やす3つの方法

お金を増やすには、以下の3つの方法があります。

(1)収入を増やす
(2)支出を減らす
(3)投資をする

一番すぐに効果が出るのは(2)です。

今から自分の支出状況をチェックする習慣をつけて、投資だけではなく無駄な支出をそぎ落とす「家計のダイエット」をしておくとよいでしょう。

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