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手当が意外と少ない? シングルマザーの厳しいマネー事情

公的助成金や制度を賢く活用

手当が意外と少ない? シングルマザーの厳しいマネー事情

配偶者との離婚や死別でシングルマザーになったとき、どのような制度が利用できるのでしょうか。

いざというときのために、知っておきたいシングルマザーのマネー事情をご紹介します。


世界の離婚率、日本は何位?

フランス人は離婚する割合が世界的に多いとわれますが、実は統計では主要国のうち世界5位。

1位はロシア。とある統計では、結婚したうち8割が離婚に至るとのデータもあります。

2位はアメリカ。2組に1組が離婚に至るものの、州によって大きな差があります。平均年収の高いニューヨーク州は離婚率が日本とさほど変わらないのに対し、州によってはその3倍以上にものぼるところもあるようです。貧富の差が婚姻生活の長さに影響を及ぼしている非常にわかりやすい例です。

さて、私たちの国、日本はどうでしょうか。

日本は主要国中6位です。厚生労働省の平成26年度人口動態統計によると、64万3,749組が婚姻し、22万2,107組が離婚しています。つまり、約35%が離婚するということになるわけです。

意外と少ない「児童扶養手当」

最近ではシングルや離婚経験というのは珍しくないですが、意外と知られていないのが離婚後のマネー事情。

子供を養育していると「働かなくてもお金がもらえるのでしょう?」など、生活保護制度と混在されている声をよく耳にしますし、実際に言われたこともありました。

養育している児童がいる場合、離婚後に国から支給されるお金には「児童扶養手当」というものがあります。

これは子供のいない夫婦は当然対象にはなりませんし、扶養児童がいたとしても所得が一定の水準以上にある場合は支給対象から外れます。

一定水準とは、どの程度だと思いますか?

国税局のデータによると、平成26年度の日本の平均所得は約415万円。

この金額でも子供を養い、住宅費を捻出していくのに十分だと誰もがうなずける数字ではないのに、児童扶養手当の給付上限はなんと子供1人の場合、所得額57万円以下です。年間の所得額57万円は、収入額(額面)で230万円になります。(※子供は税法上扶養者の人数を指します)

収入230万円に対して、毎月の給付額は42,330円。これが最高額になります。2人目の子供には最大で10,000円、3人目には最大で6,000円が加算されます。

年間所得が230万円以上になると1円も給付されません。「思ったほどもらえないのね」という意見が聞こえてきそうですが、これが現実です。

扶養手当の「所得」の算出には、確定申告には記載されない「養育費」などの加算も入ります。また、毎年8月に役所に直接出向き、現状の養育費の現状などを申告する必要があります。

余談ですが、平成22年8月より従来同制度が「母子家庭」に限定されていたものが、「父子家庭」にも適用されるようになりました。また、平成28年8月より離婚に至らずとも、DVなどの被害により裁判所より保護命令が出ている養育者に対しても適用され、支給範囲が拡大されました。

シングルで育てるなら知っておきたい制度

片親で子供を養育する場合、恩恵を受けられる制度は主に2つあります。

(1)ひとり親家庭医療費助成制度

医療機関にかかった際、通常3割負担の窓口で支払う医療費が無料になる市区町村があります。

ちなみに筆者が在住する大阪の某市は1回500円。ひと月あたり外来診察1,500円が上限となります。無料のところもあれば負担が軽減されるところもあり、市区町村によってさまざまです。

各市区町村によって差があるため、詳しくはお住まいの地域の役所で聞いてみるといいでしょう。

(2)寡婦控除

給付ではありませんが減税効果があるのが「寡婦控除」です。この制度は子供を養育している必要はなく、「寡婦」ですから「女性」に限った制度であり、所得が500万円以下という条件のもとで控除額が27万円になります。

子供を扶養している場合は、「特定の寡婦」に該当し、控除額は35万円になります。

ちなみに、寡婦控除の男性版の「寡夫控除」も併せて覚えておきましょう。男性の納税者が寡夫の場合に27万円の所得控除が受けられます。要件は「特定の寡婦」と同じです。

いかがでしょうか。

離婚により受け取れるお金として「慰謝料」などはよく聞きますが、公的な助成は意外に限られているものなのです。

離婚が珍しくなく、またシングルで子供を育てる家庭も珍しくないこのご時世。しかし、財政難の日本が手厚い保障をしてくれるという甘い現実はありません。

佐々木 愛子
輝ける女性を全力で応援するFP。ファイナンシャルプランナー(AFP)、証券外務員Ⅱ種、相続診断士。 国内外の保険会社で8年以上営業を経験。リーマンショック後の超低金利時代、リテール営業を中心に500世帯以上と契約を結ぶ。FPとして独立し、販売から相談業務へ移行。10代のうちから金融、経済について学ぶ大切さを訴え活動中。FP Cafe登録パートナー
(記事提供:Mocha

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