はじめに

日常生活や生き方を通して、お金の価値観・人生観を考えるきっかけになるような話題の本をMONEY PLUS編集部がピックアップ。書籍の担当編集者に読みどころやこだわり、制作秘話などを語っていただきます。

今回は、山崎元・岩城みずほ著の『人生にお金はいくら必要か』をご紹介します。


『人生にお金はいくら必要か』山崎元・岩城みずほ著


たった1分で老後に必要なお金が計算できるシンプルな基本公式を用いて、「これからの人生に、お金はいくら必要か?」「老後のために、いくら貯蓄すればよいか」といった問いに応えてくれる一冊。
四六判/並製/194ページ/東洋経済新報社/2017年5月26日

担当編集者のコメント

「不安」というものは、多くの場合、現実を正しく知らないことから生じます。そして、その姿が見えないことでますます大きくなるやっかいな代物です。

多くの人にとって、老後生活の問題は、年金の不安、長生きの不安などもあって、大きな不安の対象になっているようです。まさしく「見えない不安」なのです。

この本は、著者たちがつくった「人生設計の基本公式」という計算式をつかって、「これからの人生にお金がいくら必要か」を導き出すことができる画期的なお金の本です。「いくら必要か」がわかれば、老後に備えていくら貯めればよいかがわかります。

老後の生活費は現役時代の6~7割と言われています。その額を得るために、毎月いくら貯蓄をしていけばよいか、この「計算式」をつかって導けるのです。もちろん、現在の収入や貯蓄額、将来受け取る年金や退職金なども考慮します。

老後に必要な生活費は、まさに人それぞれです。まずは、この公式をつかって、あなた自身の必要貯蓄額を計算してみてください。

著者らが言うように、人生にあって重要なお金の問題は以下の3つのステップを正しく理解し実行できれば解決できます。

ステップ1:老後の備えに必要な貯蓄額の計算
ステップ2:実際にその額を貯める方法
ステップ3:貯蓄の途中でたまったお金の運用方法

今からでも遅いということはありません。これまでお金を貯められなかった人も、節約疲れの割には貯蓄額が増えていない人も、効率の悪い運用方法で損をしてきた人も、本書に書いてある3つのことを理解し実践していただくことで、老後生活の不安、お金の悩みを解決していただきたいと思います。

(東洋経済新報社 担当編集:岡田光司)

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