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2018.04.21

鉄道各社が「タモリ倶楽部」にこぞって協力する理由

4月20日は京急が全面協力

鉄道各社が「タモリ倶楽部」にこぞって協力する理由

テレビ朝日で毎週金曜日の深夜24時20分から放送している「タモリ倶楽部」。放送開始が1982年10月ですから、今年の10月で満36歳という長寿番組です。

タレントのタモリさんにゲスト数名を加えた顔ぶれで、毎回異なるテーマについて、あーだこーだと語り合うのですが、取り上げるテーマは極めてマニアックで、取り上げ方もオタク目線。半端じゃない掘り下げ方をします。

先週は毎号の付録を組み立てていく雑誌『デアゴスティーニ』の編集担当者をゲストが囲み、付録の作品が完成しないまま、途中で廃刊になったものを紹介しました。その前の週は、地盤アプリを開発し、1ヵ月に4,000件もの地盤調査をしている会社に全面協力してもらい、災害リスクが小さい土地を探す企画でした。

そして放送が終わったばかりの4月20日放送分は、創立120周年を迎えた京浜急行電鉄の全面協力の下、業務専用駅の新品川駅から特別車両を仕立てて走ってもらうという企画でした。

タモリ倶楽部からお声がかかると、全面協力体制をとってくれる鉄道会社は京急だけではありません。それどころか、取り上げてほしくて、JRも私鉄各社も一生懸命、営業をかけているのです。何がそこまで鉄道会社を引きつけるのでしょうか。


鉄道は鉄板ネタ

オタク番組といっても過言ではないこの番組は、多趣味で尋常ではない知識量を誇る、教養豊かなタモリさんが関心を持っている対象を取り上げることが多いです。中でも鉄道は鉄板ネタです。

ゲストとして出演したい鉄道ファンの有名人を「タモリ電車クラブ」の会員に認定していて、会員数は20人以上。役者の六角精児さんや堀部圭亮さん、ホリプロマネージャーの南田裕介さん、モデルの市川紗椰さん、それに厳密にいえば会員ではないのですが、元・アイドルグループ「私立恵比寿中学」の廣田あいかさんなどが常連です。

東急東横線の渋谷駅や小田急線の下北沢駅が地下化された前後には特別電車を走らせてもらって名残を惜しんだり、2012年に東京メトロ銀座線に黄色い車体の1000系が投入された際は、デビュー前の段階で工場内に潜入させてもらったりしています。

昨年はJR発足30周年を記念し、山手線1周分の各駅の精巧な模型をタカラトミーの「プラレール」を使って完成させた、プラレール愛好会の人たちを紹介していますし、都営地下鉄の路線図作成をコンペで勝ち取った個人のデザイナーに、路線図のポイントを説明してもらったりしています。

京急が頻繁に協力するワケ

京急がタモリ倶楽部に全面協力をしたのは、今回が初めてではありません。2年前には貸し切り車両を仕立てて、横須賀市の久里浜にある車両工場に行き、検査や修繕の作業を手伝わせてもらう企画がありました。

鉄道会社にとっては旅番組も歓迎ではあるのですが、タモリ倶楽部は特別です。理由を京急に聞いてみたところ、「知名度のアップ」だそうです。

鉄道は沿線に住んでいるとか、勤務先や通学先があるなど、目的があって乗るものです。知名度を上げたところで乗客数が増えるとも思えないのですが、京急には理由があります。羽田空港線を持っていることです。

神奈川県に住んでいれば京急は当然のように知っていますが、地方での知名度はまだまだ低い、というのが会社側の認識です。飛行機で羽田空港に到着すると、モノレールと京急の乗り場が隣り合っています。周辺にはホテルなどグループの施設もたくさんありますので、モノレールとの競争の中で京急を使ってもらうための知名度向上なのです。

かゆいところに手が届く

しかし、京急のように比較的直接的な目的意識がなさそうな鉄道会社までもが、こぞって出たがる理由は他にあります。

鉄道は沿線住民が増えれば乗客数も増えるので、ものすごく長い目で見たイメージアップが極めて重要であることは間違いありません。それ以外にも、現場の職員のモチベーションアップにつながるという効果があるようです。

鉄道会社は何よりも安全第一。それを支えている技術系の職員や駅員さんたちがテレビ画面で紹介され、細かい説明に出演者たちが素で大興奮するわけです。普段は裏方で、利用者から直接感謝の言葉をかけてもらう機会がほとんどない、現場の人たちのモチベーションが上がることは言うまでもありません。

鉄道会社の人が褒めてほしいところを大興奮で褒めてくれる。それこそ、鉄道会社がこぞってタモリ倶楽部に全面協力する理由のようなのです。

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