はじめに

民泊営業がいよいよ全面解禁に

政府の規制改革会議が5月19日に80項目の規制緩和策を盛り込んだ答申を安倍首相に提出しました。今回で4年目の答申ですが、目玉としては、民泊営業の全面解禁が注目されています。報道によれば政府は今年度内の法整備を目指すようです。

民泊とはホテルや旅館ではない一般住宅に旅行者を泊める行為で、アメリカで始まったインターネットサービスのAirbnb(エアビーアンドビー)によって、日本でも普通の人が簡単に、海外からやってくる旅行客を泊めることができるようになり、ここ数年で一気に広がりました。

時を同じくして、インバウンドブームが起き、東京や京都、大阪といった人気の観光地では外国人旅行客を泊める宿泊インフラが足りなくなり、これまで数千円で泊まれたはずのビジネスホテルの料金がピーク時には2万円を超えるなど、宿泊施設の供給不足も問題になりました。

2020年の東京オリンピックを前に、ホテルだけでは宿泊キャパシティが足りなくなることは明白なため、これまで旅館業法で違法とされていた民泊を、政府が禁止から解禁へとかじ取りを変えようとしているのです。


民泊は水面下ですでに広がっている

民泊が広がれば、旅行者は東京の都心でも5,000円程度と安価に宿を見つけることができるため、旅行客の選択肢が広がるという意味で消費者の支持を受けています。

一方で、全面解禁となるといろいろな問題も引き起こしそうです。

実は私のマンションでも明らかに民泊を行っていると思われる部屋がいくつかあります。同じフロアでいつも違う外国人が、大きなスーツケースを持って出入りしている部屋があるので、間違いないでしょう。

他の階に止まるエレベーターでも同様のご一行さまを見かけるので、民泊を行っているのは一つの建物の中に何部屋もありそうです。

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