はじめに

突然ですが、あなたは朝ごはんを食べる方ですか? それとも食べない方ですか?

「忙しくて朝ごはんを食べていない」「朝はデトックスの時間なので食べない」「食欲がないのでスムージーやヨーグルト、フルーツなどで簡単にすます」という女性の方も最近多いようですが、仕事・勉強・家事など、一日を元気にがんばるためには朝食をしっかり食べることが大切です。

人間の体温は日々刻々と変動するもので、夜9時を過ぎたころから体温が低下し、脳や体の休息の時間に。寝ている間は体温が下がった状態ですので、朝は一日でもっとも体温が低い時間帯となります。実は、これがなんとなくぼーっとしてしまう原因のひとつと考えられています。

睡眠中に低下した体温を上げるためには朝ごはん、特に温かい朝ごはんを食べることが効果的なのです。

とはいえ、毎朝メイクやファッションなど身だしなみに時間がかかり、「朝ごはんのために時間をかけるなんて無理!」という方は、ぜひお味噌汁だけでも飲んでみませんか? そこで今日は超がつくほど簡単にできる「お味噌汁」のレシピをご紹介します。


マグカップでお手軽お味噌汁を作ろう

お手軽お味噌汁のレシピ

■材料(4人分)
・みょうが:1本
・あおさ海苔:適量
・椎茸&昆布だし汁(またはお湯):720㏄
・麦みそ:大さじ4


■作り方

  1. みょうがは薄い斜め千切りにしておく。
  2. カップに、麦みそ大さじ1、みょうが、あおさ海苔を入れ、沸かした、だし汁を注いだらできあがり。

暑くなってくるとお味噌汁を作るのが億劫になり、飲むのを諦めてしまいそうなときには、ぜひ大きめのマグカップを用意して、上記の方法で作ってみてください。

「お味噌汁は、しっかりだし汁を取らないと……」と思うと、なかなか作る気力がわかないという方、天然醸造の上質な麦みそを使えば熱湯を注ぐだけでOK!

そこにネギ・ワケギ・大葉・オクラの細切り・ズッキーニ・大根おろし・おろししょうがなどの野菜や、わかめ、ふのり、とろろ昆布、めかぶなどの海藻を入れれば、インスタントお味噌汁のできあがりです。

アレンジも無限大

暑い日に、特におすすめなのがトマトとレタスのお味噌汁。トマトの酸味とレタスのシャキシャキ感が、食欲が落ちた夏の朝にピッタリです。

そして忙しい朝に穀物もしっかり取りたい方は、お味噌汁のなかに茹でたソーメンやそばを入れれば、お味噌汁と穀物を一度に取ることができますよ。薄くスライスした玄米餅を入れれば、お味噌汁と一緒に玄米ご飯を召し上がることもできます。

お味噌汁は1日2杯までが適量ですので、私の場合は朝&お昼のお味噌汁が定番でしたが、お昼にお味噌汁を召し上がるのが難しい方は、朝&夜でもOKです。

私がオーガニック料理の先生になる以前に会社勤めをしていた頃は、会社の冷蔵庫にお味噌を、机の引き出しのなかに海藻類や乾燥野菜を常備しておき、お弁当を食べる度に自前のインスタント味噌汁を飲んでいました。

お弁当が冷えていてもお味噌汁が温かいと、それだけでおいしく食事ができましたので、手作り弁当派の方はぜひお試しください。

世界に誇る日本の味噌汁

味噌は穀物を発酵させて作られた日本が世界に誇る発酵食品の代表選手。日本の食卓の定番調味料でスローフードや世界的な日本食ブームのなか、日本の味として世界中に広がりはじめています。

主な原料は大豆。大豆はお豆のなかで、もっとも植物性たんぱく質を含む超優秀な食品ですが、消化吸収が悪いことから私たち日本人は大豆を発酵させることにより、体内に吸収しやすくして食してきました。

味噌は大豆に麹や塩を混ぜ合わせて作られていますので、発酵の力によって大豆のタンパク質が消化しやすく分解されて、アミノ酸が多量に生み出している旨みのある食品です。

温暖多湿という日本の発酵に適した気象条件のなか、これまでは職人さんたちの技によって時間をかけて丁寧に製造されてきましたが、現代的な食品の衛生基準との間で伝統を守りづらくなっているのが悲しい現状のよう。

味噌は食品として万能であることが江戸時代の『本朝食鑑』という書物に記載されています。その健康増進効果から味噌汁は「医者殺し」と言われていたほど、昔から日本人の健康づくりには欠かせない食品のひとつです。

【味噌の主な種類】
・米味噌
・豆味噌
・麦味噌
・合わせ味噌(調合味噌)

味噌の種類は大きくこのように分けられますが、ほかに白味噌のように発酵している時間が短い味噌もあります。

味噌を選ぶ際にはぜひ以下の3つのポイントを意識してください。

【味噌の選び方】
・天然醸造で作られた味噌を選ぶ
・1年以上長期醸造された味噌を選ぶ
・自分が食べてみておいしいと思うものを選ぶ

冷えは万病の元

朝のお味噌汁はオーガニック美人の必須アイテム。朝にお味噌汁を飲むようになると、便秘や冷え性といった女性特有の悩みから開放されやすくなりますので、ぜひお試しくださいね。

湿度の高い梅雨時や、暑い夏はとてもしのぎづらく、どうしても冷たい飲みものや食べものに手が伸びてしまいます。冷たいものばかりだと胃腸がどんどん弱ってしまい、夏バテ、夏風邪を引いてしまって、体調がガクンと悪くなってしまうので要注意です。

身体は温めれば温めるほど健康になりますので、モーニングコーヒーを“モーニング味噌汁”生活に変えて、いつもポジティブでキラキラ輝く、オーガニック美人さんになってくださいね。

記事・レシピ:はりまや 佳子(マクロビオティック料理教室G-veggie)
1963年東京生まれ、大田区在住。武蔵野女子大学(現武蔵野大学)短期大学部家政科卒。建設会社受付嬢、英会話学校マネジャー、船井総合研究所勤務、10年前からマクロビオティックを実践し始める。2005年に退職後、米国クシ・インスティテュートに留学し、キャリアトレーニングプログラム・レベルⅢを卒業。インストラクターの資格を取得。2006年3月に大田区にてマクロビオティック料理教室G-veggie(ジィ・ベジィ)を立ち上げ、現在10年目を迎える。2012年キレイ料理レストラン&スクール「G&V」を東銀座にオープン。2015年本オーガニックライフ協会を設立。

(この記事はケノコトからの転載です)

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