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中国5000万人の「ぼっち市場」がスゴい進化を遂げていた

都市部で急増する「空巣青年」の実態

中国5000万人の「ぼっち市場」がスゴい進化を遂げていた

「平日の晩御飯は1人で食べる事が多いです。もちろん同僚や友達と一緒ということもあるけど、みんな忙しいし、何より1人が気楽だから」

よく聞くセリフだと思うかもしれません。でも、話してくれたのが日本人ではなく、中国人の20代の女性だというと、ちょっと意外に感じるのではないでしょうか。

東京の銀座や大阪の心斎橋に押し寄せる観光客の集団を目にしていると、中国人といえば、いつでも大人数でいるようなイメージがあります。しかし近年、都市部を中心にそれが変わりつつあります。

中国の若者たちに今、何が起きているのでしょうか。現地の実情を調べてみると、日本以上に進化した「おひとりさま市場」が広がっていました。


プライバシーに目覚めた若い世代

中国では、学生時代に寮生活をすることが多く、その場合は6人くらいで1つの部屋に住むことになります。その延長で、そもそも集団生活に抵抗が少ないこと、そして都市部では家賃がとても高いことも相まって、日本と比べてもルームシェアがより一般的です。

しかしその中で、冒頭の20代女性はあえて一人暮らしを選択しています。高速鉄道で3時間ほど離れた隣の省の出身で、最初は友人と一緒に住んでいたものの、今は1人で部屋を借りて住んでいます。

80后(1980年代生まれ)、90后(1990年代生まれ)と呼ばれる中国の若者は、上の世代に比べてプライバシーに対する関心が高いといいます。それが、近年一人暮らしをする若者が増えている一因だとされています。

都市に向かう「空巣青年」たち

中国では、日本以上に大都市と田舎で賃金や選べる職業に大きな差があります。そのため、多くの若者が学校を卒業した後、職を探して、北京、上海、広州などの大都市を目指します。

より良い雇用や生活を目指して大都市を目指すのはどこの国でもあることですが、さらにその傾向が顕著といえます。

中国の都市部には、職を求めて多くの若者が集まってきている

EC(電子商取引)サイト大手の淘宝(タオバオ)が2017年5月に発表した「中国空巣青年図鑑」によると、20~39歳で地元を離れて1人で暮らす若者は全国に5,000万人。そのうち、最も多かったのが、元々は小さな漁村だったところから急速に発展し、地方出身者が多いといわれる深圳で307万人。これは同市の全人口の4分の1にあたります。

ほかにも、北京、広州、上海で200万人を超えました。タオバオはこうした若者たちを「空巣青年(巣=実家を出る若者)」と呼び、さまざまな特徴を分析・紹介しました。

先進国と同様、進む晩婚化

巣を出る者がいるのなら、巣を築く、すなわち結婚する者がいてもいいはず。しかし、日本やアメリカ、ヨーロッパなどと同様、中国都市部でも晩婚化は進んでいます。

たとえば8月の中国中央電視台(CCTV)の発表によれば、約2億人が未婚やパートナーがいない状態。他の調査結果によれば、その比率は北京、上海、広州などの大都市では軒並み55%を超えているとのことです。

これには、女性の地位や収入の向上、娯楽の多様化、教育コストの高騰、長時間労働など、どの国でも見られる共通の要因がみられます。これらに加えて、そもそも地縁・血縁などの紹介ネットワークが特に重視される中国において、都市部では必ずしもそのネットワークがうまく機能していないことも原因といわれています。

中でも、その土地に基盤を持たない新参者の空巣青年たちにとっては、交際相手を見つけることはさらに難しいというのが実情でしょう。

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