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2018.03.16

開花が早いと株価はどうなる?桜と日経平均の意外な相関

桜の開花条件が景気に連動

開花が早いと株価はどうなる?桜と日経平均の意外な相関

皆さんの身近には、景気や株価と意外な結びつきがあるデータがたくさんあります。筆者は『サザエさんと株価の関係』という、ちょっと不思議なタイトルの本で「サザエさんの視聴率が下がる時に株価が上がり、逆に視聴率が上がると株価が下がる」という関係を紹介しました。

サザエさんのオンエアー時間は、日曜の夕食時間に重なります。サザエさんの視聴率が高ければ、それは夕食時に自宅にいる家庭が多いことを意味します。その時間、レジャーを楽しんだり、買い物をするといった、消費にお金が回っていないと、景気や株価にネガティブに働くというわけです。

こうした意外な関係をたくさん知ることで、経済に親しくなるだけでなく、相場を予想して儲けることにもつながるでしょう。今回から、こうした景気や株価のジンクスといえる、意外な関係も紹介していきます。


文化だけじゃない桜と日本人の関係

3月も半ばになり、ようやく暖かくなる日も増えてきました。そろそろお花見が気になる季節です。桜は日本を象徴するものとして世界的に知られており、桜の季節に日本に訪れる外国人も増えています。また、桜の木の下で行われる宴は、その起源が古く、奈良時代には貴族の間の行事とされていたといわれています。

古くからの伝統もある桜ですが、日本の景気や株価とも深い関係があると聞いたら、ちょっと驚くかもしれません。実は、知る人ぞ知る経済の法則に「桜の開花が早いと景気が良い」というものがあります。

エコノミストの間では検証も行われており、開花が早い年の景気が良いといった報告も見られます。「そんなの偶然じゃないのか」と思う読者もいるでしょう。しかし、この関係には深いワケがあるのです。

なぜ桜の開花と景気が関係するのか

まず、桜の開花が早いのはどんな状況か、確認しましょう。桜の開花には大きく2つの条件が必要です。1つは、春になって暖かい日が増えること。暖かくなると、花のもととなる花芽(かが)の生成が加速して開花に向かいます。開花といえば暖かい日をイメージする方も多いでしょう。まさにその通りです。

そして、もう1つ重要な条件があります。それは「冬が寒かった」ということです。花芽は冬の間は休眠します。そして、十分に寒い日が続くと「休眠打破(きゅうみんだは、休眠から覚めること)」するのです。

整理すると、早い時期の開花には、冬が寒く、そして春は一転、暖かくなるという2つの条件が必要です。さて長々と開花の説明をしてきましたが、本題に戻ります。なぜ開花が早いと景気が良くなるのでしょうか。

暖かい春の訪れとともに開花が早ければ、たとえば衣料品業界でも春物が早めに買われます。春物の販売は主に2月から3月の初めにかけてです。3月になっても寒い日ばかりでは、冬物を着たままの方も多くなってしまいます。夏物が出回る3月中旬になってから暖かくなると、春物が買われないまま終わってしまいます。

また、暖かい日が増えてくると、外に出かけたくなる人も増えてくるでしょう。そうなれば、外食や買い物など消費も活発になります。そして、開花が早くなるための、もう1つの要因ですが、冬が寒いと、冬物衣料の売れ行きも良く、エアコンなどの需要も高まります。こちらも冬の消費を活発化させ景気を良くすることにつながります。

アベノミクス1年目が最速の開花

実際にデータで確認してみましょう。開花との関係ですから、その前後の景気を見たほうが良いでしょう。そこで、1~3月の景気と、開花後となる4~6月の経済の伸び率との関係を見ることにします。

内閣府のウェブサイトから、代表的な景気指標の1つであるGDP(国内総生産)の四半期伸び率のデータが取得できます(1994年4月以降)。そして、これと突き合わせるための、毎年の桜の開花の時期は気象庁が公表しています。いずれも、皆さんがウェブサイトから簡単に取れる身の回りのデータです。

1994年からの東京での開花日を見ると、最も早かったのは2013年の3月16日でした。前年の2012年12月からスタートした第2次安倍晋三内閣の目玉であったアベノミクス期待で、景気回復への見通しが強まった時期と重なります。

一方、最も遅かったのは直近では2012年の3月31日でした。これは逆にアベノミクス直前の厳しい経済環境の下での桜の開花でした。

「かなり早い」年は5%超の株価上昇

さらに分析を進めます。開花が早かった年から上位5位まで(3月21日までに開花)のGDPを見ると、1~3月と4~6月がともに、開花が遅かった年(3月24日以降)と比べて高い伸びでした。

景気の動きだけではなく、株価の動きも確認しておきます。4月から6月までの3ヵ月間の日経平均株価は「かなり早い」年は最も株高となり(+4.43%)、逆に遅い年は下落(▲0.73%)でした。年間で見ても、かなり早い年は5.69%の上昇と最大です。

今年の開花はどうでしょうか。東京では特に寒い冬を経験して、十分な休眠打破になりました。そして3月に入り、急に暖かくなる日が増えました。さまざまなところから出ている開花予想も早まっています。新年度の好調な景気や相場が期待できそうです。

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