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もし本人が亡くなったら障害年金はどうなりますか?

FPの家計相談シリーズ

もし本人が亡くなったら障害年金はどうなりますか?

読者のみなさんからいただいた家計や保険、ローンなど、お金の悩みにプロのファイナンシャルプランナー(FP)が答えるFPの相談シリーズ。今回はプロのFPとして活躍する野瀬大樹氏がお答えします。


主人が障害を負い、現在は障害者年金を受けています。主人の年金は消えてわからなくなり、25年ありません。障害年金は主人が死亡したらどうなるのか教えてください。
(30代後半 既婚・子供なし 女性)

野瀬:ご主人が、サラリーマンなのか、自営業なのか。そして奥様が、専業主婦なのかどうかなど、いただいた前提条件が少なすぎるので具体的に「こうなる」とお答えすることは難しいです。

まずここでは、一番基礎的な国民年金について、私たちがイメージする「年金」以外の役割についておさらいしておきましょう。

老後のため以外の年金の役割

「年金」というと、働いているときに毎月納めて、老後に毎月お金をもらう……というイメージがあると思います。しかし、年金にはそれ以外にもさまざまな役割があります。それが(1)障害年金と(2)遺族年金です。

(1)障害年金
障害年金とは、生活に支障をきたすような重い障害を負ってしまった場合に支給される年金です。障害の等級によって異なりますが年間80~100万円程度の年金が支給されます。

(2)遺族年金
遺族年金とは、年金加入者が亡くなったときに残された子供や、その子供を育てる配偶者に対して支払われる年金です。年間80万円程度支給されます。

お子さんはいらっしゃらないそうなので、概ねこの金額で落ち着くと思います。

今後の年金はどうなるのか?

まず通常の年金についてです。

ご質問に、「主人の年金は消えてわからなくなり、25年ありません」とありますが、これはいわゆる「消えた年金問題」で「払ったのに払ってないことにされた」のか、もしくは「払った記録を自分でなくして納付状況がわからなくなった」のかどちらかだと思います。

前者の場合、ただちに「記録の確認申立」を行うべきです。年金事務所で記録の調査が行われ「納付済み」とみなされれば、記録が復活することになります。

絶対に復活するわけではないですが、試してみる価値はあります。給与明細などがないと申立できないと思っている方が多いのですが、給与明細は絶対要件ではありません。

また後者の場合でも、過去5年分までなら後納制度が利用できますので、今からでも25年納付の要件は復活できる可能性があります(2017年8月、年金法改正にて最低加入期間が10年に変更されます)。

これは私の推察ですが、質問者のご主人は障害年金を受給できているので、障害年金の要件である「納付期間のうち3分の2の納付」は満たしていると予想されます。

前者・後者どちらにしろ、一度年金事務所に相談に行くことをおすすめします。

受給者が亡くなると

続いて、ご質問にあった障害年金の今後についてです。

障害年金は障害を負った「本人」に支給されるものです。そのため、ご本人が亡くなられた場合には支給されなくなります。

では、遺族年金はどうなのかといいますと、ご質問者の方の現状だと遺族年金は出ません。

なぜなら、先ほども述べましたように遺族年金とは基本的に「残された“子供”」のために支給されるものだからです。未成年の子供がいる場合は配偶者、つまり、奥様に支給されます。しかし、そうでなければ原則支給されません。

結論として、ご主人が亡くなられた後に質問者の方がもらえるのは、ご本人の権利としてもらえる部分のみになります。

となりますと、奥様が今、勤め人として働かれているか、自営業をされていて自分の分の年金を納付されているとよいのですが、ずっと専業主婦だった場合などは懸念が残ります。

ご質問に「25年を満たしていない」とありますので、ご主人だけでなく奥様も「無年金」状態になる可能性が十分にあるからです。

まず年金事務所にて、「消えた年金」の復活が可能か、もしくは「後納制度」でのカバーが可能かどうかを確認することをおすすめします。

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