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2018.02.10

もし生涯独身だったら…ゆとりある老後に必要な貯金額

FPの家計相談シリーズ

もし生涯独身だったら…ゆとりある老後に必要な貯金額

読者のみなさんからいただいた家計や保険、ローンなど、お金の悩みにプロのファイナンシャルプランナーが答えるFPの家計相談シリーズ。今回は花輪陽子氏がお答えします。


東京在住の会社員です。婚活をしているもののなかなか結婚の予定がなく、このまま独身であった場合のお金が不安です。貯金はしていますが、投資をもう少しやっていきたいと思っています。現在の私の資産状況は以下のようになっています。

・手取り月収:20万(財形3万)
・家賃:6万(賃貸)
・財形貯蓄:700万(年3%利息)
・普通貯金:250万
・株:35万
・確定拠出年金:月15,000円

投資信託がいいかと思っていますが、どういう割合でやっていけばよいか、普通貯金をどの割合で投資に回したらよいか。ぜひ教えてください。
(33歳 未婚 女性)

老後までシングルの場合、1500万円以上の貯金が必要

花輪:まず何のために運用をするのか、目標額はいくらなのか、その金額がいつ必要なのかという資産運用の目的を決めましょう。

このまま独身であった場合にお金が不安ということですが、相談者の場合、老後に働けなくなったときが一番のリスクになるでしょう。老後のお金はいくら必要なのでしょうか。

家計調査によると、60歳以上の単身無職世帯の1ヶ月の実収入は約12万円、これに対して支出は約15万円と毎月3万円の赤字となっています。65歳でリタイアして90歳まで年金と貯金で生活をする場合、25年間で生活費だけでも900万円必要になります。これに医療費や介護費などの予備費を加えると最低でも1500万円程度は貯金があった方が安全です。

相談者の場合、現在1000万円の貯金があるのでもう少しで最低限の老後資金が作れそうです。面倒を見てくれる家族がいない場合は有料老人ホームなども必要になってくるかもしれません。有料老人ホームは施設によってさまざまですが、入居金が1000万円以上かかり、毎月25万円前後支払う必要があるところもあります。

どのような老後生活を送るかによって必要なお金は変わってきます。最低限の生活ではなく、ゆとりを持たせた老後生活を希望する場合は目標金額も増やしたほうがよいでしょう。

つみたてNISAやiDeCoなど有利な制度も活用を

大金を貯めるのにぜひ活用したいのが「個人型確定拠出年金(iDeCo)」です。

公的年金制度に上乗せして給付を受け取れる私的年金制度で、2017年1月から原則として60歳未満のすべての人が利用できるようになりました。60歳まで毎月一定額を拠出して、自分が指定した金融商品で運用をし、それを老後資金に充てることができます。

iDeCoのポイントは税制優遇が手厚いこと。拠出時(拠出した金額が全額所得控除され、所得税率が10%の人の場合は住民税と合わせて20%の節税効果となる)、運用時(一般的な預金の口座や証券口座では利益に対して約20%の税金がかかるが、この制度では非課税)、受取時(年金受け取りの場合は公的年金等控除が、一時金受け取りの場合は退職所得控除が適用される)の3段階で税制優遇が受けられます。

ただし、この制度の最大の注意点として、拠出したお金は原則60歳まで引き出せないという点が挙げられます。さらに、加入期間が10年未満だと受給開始が可能となる年齢が60歳ではなく61~65歳になる点も忘れてはいけません。iDeCoを利用する場合、老後まで引き出さないお金が原則になります。

もう少し中期的に運用をしたい場合は少額投資非課税制度(NISA)の利用をおすすめします。「一般NISA」を利用すると、年間120万円までの投資枠の中なら、株式投資に対する収益(配当や売却益)に対して税金がかかりません(非課税で運用できる期間は投資をした年から5年間です)。

2018年から新たにスタートした「つみたてNISA」の場合は定期・定額での積立投資に限定した制度で、年間40万円までの投資枠に対し、その利益が20年間非課税となる制度です。一般NISAとつみたてNISAの違いは非課税期間と年間の非課税枠、投資対象などです。

貯金と投資の割合は?

個人向け国債や預金の場合、リスクは低いですが、リターンも低くほとんど増えません。これに対して、株式などに投資をすればリスクも高くなりますが、リターンも上がります。そのために、債券と株式に分散をして投資をすることをおすすめします。

リスク許容度は人によって違い、投資経験や本人の性格も含めて精神的に負担のない範囲でリスクをとるようにしましょう。

例えば、期待リターンが7%、標準偏差が20%の場合、1年後のリターンは、約68%の確率でプラス27%〜マイナス13%に治り、約95%の確率でプラス47%〜マイナス33%に治るということになります。

標準偏差を2倍すると、年間の最大損失の目安を計算することができるので、投資額を決める目安になります。リスクがあまり取れない人は投資額を限定して始めるとよいでしょう。慣れてきたら金額を増やしていくこともできます。

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