Ant FinancialによるKakao Payへの出資

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Ant FinancialによるKakao Payへの2億米ドルの投資が発表されました。

Kakao Payは韓国で4,800万人のユーザーを抱える、最大のメッセージングサービスであるKakaoの子会社にあたり、KakaoグループのFintech関連部門として拡大していく予定です。個人間送金や料金支払い、店舗支払、ウェブバンキングといった機能を提供している同社は、今後、融資も含めたサービスを展開していく模様です。

リリースによれば、カカオ社は1月に金融サービスブランドとして子会社を立ち上げる意思決定を行っています。既に1,400万人のユーザーと、3.4万社の加盟店がいるKakao Payプラットフォームの上に、様々な機能を付加していく予定です。4.5億人のAliPayのエコシステムに加わることで、(韓国への)中国人観光客も同様の顧客体験ができるように目指していくこととなります。

デジタルウォレットサービスは、世界的にも少額決済の市場を奪い合っている構図が見られます。Ant Financialは、アリババグループを含めて約半数のシェアをインド最大手のPayTMに対しても保有している中で、アジアにおける独壇場的な地位にまで拡大している印象があります。またさらには米国においても、送金業としては老舗ともいえるマネーグラム社を買収するなど、数千億円もの調達資金を元に、旺盛な拡大を見せています。

翻って日本を見ると先日、LINE Payはユーザー数が1,000万人を超えたことを発表しています。元々存在するFeliCa技術を活用するエコシステムも含めて、今後の展開は、隣国における動きを意識せざるを得ないタイミングに来ているといえます。

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