信長とドラえもん

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金曜、いつもより早く家に帰ると、ちょっと気になっていたドラマ「信長のシェフ」(原作)をやっていました。

信長のシェフは、戦国時代にタイムスリップした料理人が信長に仕え、様々な困難を料理で乗り越えていくお話。言い切ってしまうとシンプルですが、本願寺顕如にモンブランを食べさせるなど、一歩踏み出した演出と、視聴者層の想定が巧いなあ、と感じておりました。

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タイムトラベル系のネタは、丁寧に作ると、ズルいレベルのフィクションに化けます。オーパーツ(ある時代においては不可能と考えられる技術など)を使える主人公が、細かい文脈や課題に向き合いながら歴史を変えていくストーリーは、古くは戦国自衛隊やドラえもん、新しくはテルマエ・ロマエなどなど、枚挙しきれません。

そしてふと思ったのですが、このオーパーツ的な発想は、人がアントレプレナーシップに目覚めるときの思考とも似ている気がしています。今の時代に感じている課題に対して、自分は圧倒的な正解を出せるんじゃないか。未来では普通なものが、今すぐに作れるのではないか。手元にある技術やプロダクト、ビジネスモデルはオーパーツなのでは、と感じているような瞬間です。

オーパーツを手に入れた気分になっている人間は、すぐに暴走するものです。のび太くんが新しい物を手に入れるたびに引き起こす騒動でご案内のとおりです。そして、大体のストーリーにおいて、もっと凄まじいオーパーツであるドラえもんという装置に、何とか止めてもらう展開が待っています。

これも、なんだかベンチャーにとても似ているような気がします。
まず、だいたいの場合において、自分が持っているものが、それほどすごいオーパーツではないことに、早めに気付くことが重視される気がします。その際に一番説得力を持つのは、ショーン・パーカーのような、より以前にオーパーツを扱ったことがあった人達によるアドバイスです。そして、そんなにすごくはないけど、これ結構便利だから、現実に存在する色んな問題を、速く、エレガントに解決していこうぜ、という形に、ビジネスを立ち上げていくことが理想になります。マネーフォワードも、様々なサポーター(ドラえもん)のお力を借りながら、微力ではありますが未来には普通に使っているサービスの実現に向けて、前進させて頂いています。

もちろん、マネーフォワードでは、信長(様)に相当するのはユーザーの皆さまです。

オーパーツには程遠いですが、今週リリースいたしましたiPhoneアプリの手入力機能現金支出項目の自動相殺機能のセットで、どこでも家計簿を正確に付けられるパーツが揃って参りました。ウェブの手入力からもご利用頂けますので、ぜひお試し頂ければ幸いです。

あと、我こそは四次元ポケットを持っている、というエンジニアも大募集中(リンク)です。こちらもよろしくお願いします。

Photo by Coyote Grafix

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