お金の管理には、色々と手間がかかります。
自分ひとりの管理をするだけでも大変ですが、結婚や子どもが育つ中で、お金の使途が複雑になってくると、いよいよ管理も手間のかかるものとなってきます。
一つの解決方法は、お金の管理を一人ではなく「家族みんなで」行うこと。マネーフォワードでも、一つのアカウントを夫婦やご家族で共有、ご利用頂いている方も多いようです。
海外でも、この考え方に基づくサービスがいくつか出始めています。今日はそんなサービスを3点ご紹介します。
(初級編)BreadVaultで子どもとおもちゃのコストを共有する
BreadVaultは2011年に設立された、家族みんなで貯金を管理できるサービスです。
BreadVaultのサービスはシンプルで、子ども別に予算を割り振り、おもちゃなどを選び、それを貯蓄目標とするだけ。その後は、親が子どもに対して、定期的に目的別の貯金を振り当てていくことになります。
子どもに対して、おもちゃであるとしてもコストがあること、また、親としてもとっさに買ってしまうのではなく、段階的に貯金をすることを勧めることができるという形で、より健全な行動へと誘導することができるサービスとなっています。
また、応用編として、株式投資に向けた貯金も可能となっています。こちらは、米国で大きな問題となっている大学入学費用に向けた積み立てなどに、用いることができる内容といえます。
(中級編)複雑な家族間での送金・管理を可能とするTandem
Tandemは、先日の米国でのカンファレンス(Finovate 2013 Fall)において、金融機関からの自動情報取得のパイオニア企業であるYodlee社が発表したサービスです。
同サービスでは、家族間でお金を直接送金したり、クレジットカードの明細別に負担したり、支払い漏れを防ぐ、といったことが簡単に管理できるアプリとなっています。
ちなみにデモでは、Yodleeのプレゼンターが、元夫との子どもの教育費を負担する様子が紹介されています。
彼女いわく「これで、元夫と顔を合わせなくても、子どもに必要なお金の手続きを済ませることができるようになりました」とのこと。なんだかすごいデモですね。。。
Tandemの画面イメージ(Finovate 2013 Fallプレゼンより)
Google+のサークルのようにどのメンバーが、どのカード支払いや教育費を負担するのか、といったことも直感的に管理できるようになっています。
Tandemの詳しい紹介はこちらのビデオより見ることができます。
(上級編)一家の細かな資産管理を可能とするBalance
米国の資産管理用サービスには様々なものがありますが、最近本格展開を始めているBalanceというサービスでは、個別の資産管理画面において、メモや情報共有範囲を個別に設定できる機能を提供しています。
こちらは、個別に貯蓄やローン返済などのプロジェクトを設定して、指定したメンバーとメモや進捗を共有できる、というもの。お金のことは、ふとすると一人で悩みがちなものとなりますが、複数人で見守ることで、よりストレスが少なく、共同して努力ができる対象となるのかもしれません。
Balanceの利用イメージ
(Balanceサービスサイトより)
情報の共有範囲を細かく設定できるようなきめ細やかさは、他のサービスにおいても参考になるかもしれませんね。
===
以上、お金を複数人で管理するサービスの例を見てきました。
簡単な答えが無いだけに、お金の悩みは、一人で考えるとより深いものとなってしまうのかもしれません。しかし、他の人と相談できるだけでもその重さは軽減するというもの。
マネーフォワードでも近日中に、複数人でのご利用を想定した便利な機能を追加予定です。ご期待ください!