米国で、生まれてもうすぐ一年になるベンチャーが4百万ドルの調達を行いました。
ベンチャーの名前はFountain。
家の補修や庭の手入れに関して、そのジャンルのプロが、数分以内に5ドルで質問に答えるサービスです。
機能としては、普通の質問を投げればそのジャンルのプロに答えてもらえるほか、取った写真へのコメント、ビデオチャットなども可能。
既存の様々なQ&Aサイトやツールは、不正確であるか、時間もお金もかかっていた中で、早く安く簡単に、を目指しているようです。
これだけを見ると通常のベンチャーの調達になりますが、注目すべきはその創業者。
あのPFMの泰斗であるMint.comの創業者であるあのAaron PatzerがそのCEOとして動いています。
米TechCrunchの記事によれば、Patzer氏はMintを(巨額での)売却後、複数のプロジェクトに関わりつつ、9万平米(東京ドーム約7つ分)のニュージーランドの牧場を整備していたとのこと。
そして、森一つ分の杉がある中で、その手入れをどうすればいいかで意見が割れ、答えが分からず困っていた、というエピソードにもとづき、Fountainを思いつくに至ったそうです。
PatzerはMintを創業する際にも、自分自身のお金の管理に大変困っており、MS MoneyやQuickenを使い倒していた中で、自分のために自動分類の仕組みを作っていった経緯があります。
彼の有名な格言には
Solve a real problem and the world is yours.
「実在する問題を解けば、世界は君のものだ」
というのがあり、今回の起業もその発想を地で行く内容となっています。
当面は家や庭がそのターゲットですが、その後はさまざまなジャンルにも手を広げていく意気込みとのこと。
簡単な知恵を借りられるという意味では、日本ではココナラさんが近い存在かもしれません。
ふとしたアイデアや自分の悩みそのものを解くアプローチで、既に一大サービスジャンルを作ってしまった同氏のサービスだけとあって、お庭を越えて、どこまでこの解決ツールが広まっていくのか、注目したいと思います。