CCSインサイトという英国の調査会社があります。
同社は、インターネット業界について、毎年、翌年以降の予想を立てていることで有名です。
今年の「2015年」予想はこちら。
・消費者向けの3Dプリント技術に関するバブルが崩壊する
・GoogleがGoProを買収
・ウェアラブル端末ではAppleの参入があったものの、少なくとも2017年勝ち組が生まれない
・WhatsApp以上のマルチプルでの買収が行われる
・欧州での携帯電話に関する規制が緩和方向に向かう
・アジア企業を欧米勢が買収する例が増加する
・Netflix(大手オンラインDVD・ストリーミング)を大手の企業が買収する
・Googleが購読型の動画配信サービスを開始
・ボーダフォンが衛星放送事業者SKYを買収
・現在知られているパスワードの形は、2018年末までには一変する
・クアルコムが健康ガジェットFitbitを買収する
・Appleがバイドゥとの連携を深めていく
・マイクロソフトの携帯プラットフォームが、Android・ブラックベリーのシェアを抜く勢いになる
上記の中でもCCSは、課金可能なビデオサービスへの関心の高まりを取り上げています。
とりわけ、Netflixの築き上げたビジネスには高い評価がされており、Googleのほかにも、Yahooやアリババが買収をするかもしれないとのこと。
仮にGoogleが買収をしなければ、Youtubeの購読サービスを本格化させる、という予想も立てています。
また、一方で欧州の携帯電話事業であるボーダフォンがSKY(日本ではスカパー等で有名)を買収することで、スマホ上でのスポーツ配信ビジネスを一層強化するのではないか、とのこと。
両軸の予想とも、有料動画サービスが今後のインターネット上の収益のカギであるとCCSは予想しています。日本では既に、ニコニコ動画が200万人を越えるプレミアム会員を誇る中で、後追いする米国・欧州市場という構図が面白いですね。
ちなみに、昨年行われた「2014年」の予想では、CCSは「マイクロソフトとソニーのゲーム機が売上低迷」「PinterestをYahooが買収」「Foursquareにクレジットカード会社が関心」といった内容を指しており、正直な所、あまり当たってはいません。
当たるも八卦当たらぬも八卦。
とはいえ、予想の中に見えるロジックは、今の業界の重心がどのあたりにあるのかを、明るく照らしてくれます。