エンディングサービスは究極のライフログ?

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今週、米国のベンチャーEverplansが3度目となる投資受け入れを完了し、累計で6百万ドル(約7億円)の資金調達を実施しました。

Everplansは、「いずれ来る日」に備えて、安心をもたらすサービスです。

同サービスは、原則フリーミアムモデルにより、年額75ドル(約9,000円)で、万が一のことがあったときに、家族が何をすればよいのかを伝えるサービスを提供しています。

既に1万人弱のユーザーがいる中で、同社は消費者のみならず、多くのファイナンシャル・アドバイザーや保険代理店から連絡があったとのこと。

今後は、Everplans社のみならず、ホワイトラベルのサービスとして、各金融サービス提供者が、独自に提供することが可能になる模様です。

取締役会には、本年上場を果たしたアカウント・アグリゲーション会社YodleeのCEO Arora氏を迎えるとのことで、Fintechの中でもなかなかプレーヤーが生まれてこなかった「遺言」の領域への本格拡大への意気込みを見せています。

さて、このサービスの中身はどのようなものか。

Everplansでアカウントを作ると、以下の5項目のデータについての入力を行うことになります。
 

個人的な情報: オンライン口座、家のまわりの契約(ケーブルTV等)、家族向けの手紙

健康関連の情報: 健康状態、生前意思、健康保険の契約証、DNR(蘇生意思の表示)

お金の情報: 遺言、生命保険契約、他の契約・法的資料、信託、委任状

老後の生活: 介護保険等の契約内容、介護時の意思表示

死亡時: 埋葬に関する意思表示、葬儀か記念行事かの意思

 

上記のデータは、ユーザーが指定する限られた人たちとの間で共有され、いつの時点が「最後の契約であったか」を明確にすることができます。

このようにして列挙してみると、死後に対して漠然と「不安」として思えていることのうちの幾分かについては、実際には明確に決めておけることがよくわかります。

まだ起きていないものの、誰にも平等に訪れるその時に備えて、ログを残すこのサービス。究極のライフログ、ということができるのかもしれません。

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