気になる1位は?大金持ちが怖いことランキング

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ロンドンに本拠を置く不動産関連会社のナイト・フランクは毎年、富裕層のトレンドをまとめたレポートを発行しています。

同レポートでは毎年、大金持ち(同社定義では、純資産30百万米ドル(約35億円)以上を保有する超富裕層)が重視する不動産の売買動向や、お金に対する意識調査を行っています。

今年のレポートでは、お金に対する態度に関するサーベイ結果が取り上げられており、合計1.7兆ドル(約200兆円!)の資産を有する富裕層顧客たちの意識調査から、大金持ちたちが何を「怖れているか」が明らかとなりました。以下、その上位の理由をご紹介していきます。

第9位:中国経済の成長鈍化 49%
もう何年も取り上げられてきたテーマかもしれませんが、中国経済の成長鈍化は、自分たちの資産価値に対する脅威だ、と捉える大金持ちは半数程度いるようです。
心配していると答えた人の割合は、アジア内だと70%と高い一方で、欧州やアフリカなどではこの比率が30%と低い点が対照的です。
  
  
第7位(同率):ロシア・ウクライナにおける政治状況 51%
ロシア情勢が取り上げられるのも、ある意味、既定路線かもしれません。ただし、以前ほどはこのトピックも取り上げられなくなっている模様です。
  
  
第7位(同率):中東における政治情勢 51%
イスラム国の問題も含めて、中東情勢が自分たちの資産に影響を与えると考えている人は、中国経済への懸念以上に多い模様です。とはいえ、全体の半分程度の様子。
  
  
第6位:健康・環境問題 66%
多くの大金持ちは、やはり自身の健康問題や、環境問題に対する危機感がある模様です。この割合がとりわけ高いのは米国で82%が懸念している一方で、最も楽観視しているのはアフリカの富裕層(54%)でした。
  
  
第5位:政府による干渉 68%
政府が市民の生活に干渉したり、保有する資産に対する影響を与えることへの危惧は、世界的には健康問題よりも大きな懸念となっているようです。
とりわけ、ロシア(89%)、アフリカ(86%)といった地域では、このことへの懸念はことさら大きいようです。
  
  
第4位:サイバー犯罪・インターネット上のプライバシー 76%
大金持ちが恐れることとして、第4位に挙がったのは意外にも、インターネット上の脅威でした。
サイバー犯罪に加えて、私生活が暴露されたり、評判がインターネット上で流布することに対する危惧は大きいようです。
  
  
  

さて、以下が気になるTOP3
  
  
  
  

第3位:富裕層に対する政治的な批判 80%

売れに売れている21世紀の資本論にもあるように、ごく一部の富裕層が富の多くを保有している状況に対しては、様々な国の政府が今後、追求を強めていく可能性があります。

特に、ロシアではすべての回答者がこの要素を脅威だと指摘。他にも、欧州では88%と高い割合が政治的批判を脅威と捉えていました。一方で、この問題に最も楽観的なのはオーストラリア・ニュージーランド(44%)のようです。
  
  
  
  

第2位:富裕層に対する増税 81%

第3位と並んで、ピケティ効果ともいえる富裕層に向けた増税機運は、多くの大金持ちたちを不安にしています。こちらは、アフリカにおける全回答者が懸念を表明。欧州でも90%と高い回答率を得ています。
  
  
  
  

第1位:事業・資産の承継問題 85%

ピケティ効果や様々な脅威を押しのけた第一位は、家族の事業や資産が、次の世代に穏当に引き継がれていくのか、ということ。
およそほとんどの国で、この相続・承継問題が最も大きな悩みとなっている模様です。
  
  
  
  
  
いかがでしたでしょうか。

米国では超富裕層向けに資産の承継の大切さを説くためには「パリス・ヒルトン」と言うだけで、お客さんが縮み上がる、との噂もあります。

いかに子どもの世代に向けて、正しくお金の教育をするのかは、資産の大小を問わず、とても大事な問題なのです。

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