38億円を調達した貯金アプリAcornsの裏側

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acorns

先日当ブログでも紹介したAcornsがなんと、27億円にも上る資金調達を発表しました。

Acornsは、これまでもシリーズA、Bを通じて11億円を調達していましたが、今回、新たにシリーズCにおいて新規および既存の投資からから27億円の調達を発表したことで、累計で38億円もの調達を行ったことになります。

以前も紹介した通り、Acornsは端数をETFや投資信託などに投資して貯金を行うアプリになりますが、その裏側には正統派の少額投資プラットフォームがあります。

ユーザーは、同サービスの利用に同意する中で、Acorns Advisersという投資助言会社と投資助言契約を結ぶと共に、Acorns Securitiesという証券会社での口座開設を行います。そして、アプリ経由で助言を受けて、積立投資と、証券の保管を行う契約がセットになっています。

利用規約を見ると、アプリの利用を行うことで、Acornsはラップ口座(一任運用)に基づく運用手数料を受け取ります。その割合は、顧客が貯めた金額が5,000ドルに満たない場合には、月額1ドル、5,000ドルを上回る場合には総資産に対して年額0.25%になります。

端数の送金の方法としては、具体的には、設定した振替口座から5ドル以上の金額が「端数」の合計として貯まるごとに、投資資金として送金可能となる形になります。

また、それとは別に、100ドル以上の金額であれば、デビットカードでの貯金を行うことも可能となります。だんだんと端数をためていく中で、面倒になってしまって、ええい、と大きな金額を貯金しにいく雰囲気も想像できるかもしれません。

このように、Acornsの仕組みは、「ものすごく身近でためやすいラップ口座」というのがその本質になります。

極限までユーザーとの距離を縮め、これまでの慣習を上回るツールを提供した革新的なFintech証券会社であることを考えると、累計での調達額も相応しいものと言うことができそうです。

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