激増するアジアのFintech投資|Fintech(フィンテック)研究所

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APACFintechInvestments

今週発表されたアクセンチュアのレポートにおいて、激増するアジアのFintech投資が大きく取り上げられています。

アクセンチュアが発表したアジアのFintech投資に関するレポートによると、アジア太平洋地域での2015年のFintech投資額は2014年の8.8億ドルから、2015年1-9月のみの累計で、4倍近くの35億ドルとなったと述べられています。

アクセンチュアのレポートでは、CB Insights社のデータを元に、上記のグラフを取り上げています。

その中でも、中国のアリババグループ等によるインドのペイメント事業、Paytmへの投資が数字を引き上げたものと見られています。

Paytmは、インド最大のモバイルマーケットプレースであるOne97コミュニケーションが保有する決済事業であり、40億ドルのバリュエーションに対して6.8億ドルの投資を行った(以前のアリババやアリペイからの投資を合わせると、合計では9億ドルの投資)といわれています。

アジアのFintechでは、主な傾向として、

1.Tencentやアリババといった巨大な新興プレーヤーが中心となって大規模な投資を行っていること
2.欧米がUX向上を主なフロンティアとしているのに対し、資金移動・決済・預金など極めてシンプルなインフラの提供サービスが対象であること
3.金融センターと言われることの多い香港やシンガポールのみならず、B2Cフォーカスが強い場合にはインド、インドネシアなどの人口の多いマーケットの存在感が高いこと
4.中国国内で特に大きな動きが金額面・件数面共に生まれていること

などが特徴といえます。

本ブログでも今後、このような中でも象徴的とみられるケースについて、継続的に取り上げていきます。

(注)図表出所も冒頭のアクセンチュアレポートより

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