借入コンシェルジュBizfiが170億円を負債調達|Fintech(フィンテック)研究所

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米国ではこの1年、さまざまな貸出プレーヤーが脚光を浴びました。そのような中、借入プロセスのサポートに最重点を置くBizfiが、65百万ドルの負債を今週調達しました。

Bizfiは2005年創業の、比較的古株ともいえるFintechレンダーになります。昨年も75百万ドルを調達し、累計で140百万ドル(約170億円)の資金を元手に、貸付を行っていくことになります。

同社はこれまで累計で13億ドル(約1,600億円)の貸付を2.6万社もの中小企業に行ってきており、効率的な貸し手の紹介とその手続の簡素化を一つの売りとしてきました。

同社が特徴的なのは、複数の貸し手や貸付手段の中からメニューを提示し、顧客に選択の機会を与えることにあります。

具体的には、複数の貸し手から、短期貸付、信用枠や動産担保融資、請求書ファイナンス、長期貸付、米国の中小企業庁の保証ローン、といった、ファイナンスの選択肢を自動で提案し、顧客に選んでもらうものとなっています。

短期貸付から、エクイティ投資まで含めた様々な選択肢を一挙に見せる中ことで、望ましい条件を提示してくれるファイナンス方法までをも考えることができます。金融の専門家にとっては何事でもないようなこの意思決定も、門外漢からすると非常に難しい判断となる中で、比較が持つ強さが発揮されているようです。

貸し手には、Fundation、OnDeck、Funding Circle、CAN Capital、SmartBizといったレンダーが名を連ねており、その導入プロセスはまさに借入コンシェルジュともいえるもの。

また、一連のサービスは、同社のCEOによれば10年をかけて、カスタマーサポートを通じて形成を行ってきたとのことで、今までオンラインだけで完結してこなかった様々な取引の簡素化にも役立ってきたとのことです。

また、BizfiはAPIも提供しており、借り手に対してホワイトブランドでの貸し手側のソリューションを提供することも可能とのことです。

多くの米国の中小企業向けレンダーが、即時の融資と、短縮された申し込みプロセスを売りとしている中で、既存のFintechレンダーの一つ上を行くモデルが、今後より発展してくるのかもしれません。

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