イェール大学基金によるブロックチェーン領域への投資

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10月5日付のCNBC記事にて、オルタナティブ運用の先駆けとして有名なイェール大学の基金が暗号資産に関連した投資を行ったことが注目を浴びています。

同大学といえば、今や3兆円規模の基金の資産運用において長年担当しているスウェンセン氏が殿堂的な扱いの運用担当者であり、古くはベンチャーキャピタルからプライベート・エクイティ投資などの先鞭をつけてきたことが有名です。

同基金では、シリコンバレーの大手VCであるアンドリーセン・ホロウィッツの暗号資産に着目したファンドの6月までの投資期限に応じたことを、同記事は匿名のソースに基づいて報道しています。また、コインベースの共同創業者及び大手VCのセコイアキャピタルの元パートナーが設立したParadigmというファンドにも投資を行ったと報じています。

スウェンセンが過去に出版した書籍にも顕著ですが、戦略的アセットアロケーションが資産運用のパフォーマンスを決定づける中、この動きは暗号資産界隈における新たな強気市場の予兆であるとする見方も生まれています。とはいえ、これらはブロックチェーン技術におけるベンチャー企業への投資という形でもあるため、暗号資産そのものへの投資とは性質的に異なるものでもあります。

とはいえ、スウェンセン効果とも言われているように、これだけの名声を持つ投資家が動いた影響はなかなか計り知れません。実際に既にハーバード、スタンフォード、ダートマス、MITといった大学基金も投資を行っている旨が報じられている中で、より異なる動きをしてくる基金は出てくるのでしょうか。次に注目するべきは、例えばコモディティ投資において、暗号資産周りのアロケーションの理論的フレームワークが採用されたときになるかもしれません。

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