米Kabbageの発行するABSがAA格を取得

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中小企業向けオンライン融資プラットフォームを展開するKabbageは8日、同社が700百万米ドルの資産担保証券を発行したことを発表しています。同証券のもっともシニアなトランシェは格付け機関のクロール社からAA格を取得しており、全体で100bpsの資金調達コストの低減を達成したともリリースでは述べています。

このAA格の信用格付けはTechcrunch記事によれば「オンラインレンダーによる3年間の中小企業融資債権では過去最高の格付け」とコメントされるものであり、米国の一般的な信用リスク市場に、デジタルレンディングが組み込まれた瞬間ともいえるのかもしれません。

元々、ECでの販売情報を活用したオンラインレンダーであった同社は、17万を超える事業者に対して、累計で65億米ドルを超える融資を行ってきた実績があります。このようなレンダーは、初期的にはエクイティ性の資金により実験的にクレジットモデルを組成しつつ、トラックレコードが出てきたあたりから負債性の資金での調達を行い、最終的に第三者に譲渡可能な債権プールとなったタイミングでABSを組成するモデルが一般的です。これは、当初は融資の組成をそもそも可能とする信用リスクモデルが、機関投資家の保有に耐えうるリスク管理対象として洗練されていく過程ともいえます。最短10分での与信を可能とするプレーヤーが、成長に伴ってこの大きなシステムに組み込まれていくことの意義と、その日本への示唆は大変大きなものといえるのではないでしょうか。

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