英ギグワーカー向けに融資を行うWollit

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新型コロナウイルスによって、デジタルなプラットフォームの重要性が高まりつつあり、提供機能では、Uberにおける運転やフリーランスのエンジニアリングサービスなど、ギグワーカーと呼ばれるフリーランスの人口が改めて注目されています。今回は英国でギグワーカー向けに融資サービスを提供する “Wollit”のサービスをご紹介します。

Wollitは、2019年に英国で創業し、2020年2月にシードで100万ポンドの資金調達を行っています。同社は、ギグワーカーの所得に合わせて給与の平準化を行い、必要に応じて融資を提供するサービスです。利用者は、モバイルアプリから過去3ヶ月分の給与を入力することで、与信審査と融資を受ける基準となる標準金額を算定します。

一例として、下記の入力の場合には約4,010ポンドと、3つの値の平均よりもやや大きい金額が示されます。

(引用: Wollit公式サイト)

仮に月の所得が標準金額を下回った場合、不足金額分の融資を受けることができ、上回った場合は融資の返済に充てることができるサービスとなっています。このような所得を平準化できるサービスは、収入が大きく変動するギグワーカーにとり、安心して生活を送るための重要なインフラであるといえます。

融資の返済時には、銀行口座の引き落としの数日前にアラートが利用者に送付され、標準金額を下回らないように自動で返済金額が設定されていくことももう一つの特徴といえます。

ギグエコノミーの拡大が見込まれる中で、働き手が安定した生活を得られることは、社会のあり方においても非常に重要な要素と言えます。イングランド銀行のFuture of Financeレポートにおいても、ギグ・エコノミー向けにAIを活用した融資が重要課題とされる中、継続してこのようなサービスの拡充が見られるのか、今後とも注目されます。

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