Googleがデジタルバンキング機能の提供を中止

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2021年10月1日、GoogleがGoogle Payの金融プラットフォームである “Google Plex”の機能の1つとして提供を予定していた銀行口座を開設するサービス “Plex Account”の提供を中止するとWSJが報じています。

Google Payは2019年11月に銀行口座の開設やデビットカード発行、個人間送金などの機能が単一のアプリケーションから利用できる “Google Plex”を発表し、2020年にサービスの一部提供を開始していました。

銀行口座の開設について、同社はリテール銀行大手のCiti bankやスタンフォード大学連邦信用組合など11の金融機関と提携しており、Google Plex上から連携することで口座管理や資産管理がプラットフォーム上から可能になるサービスを当初2020年中を目処に提供する予定でした。同機能におけるCiti bankの申込者数はこれまでに約40万人以上となり、毎週1万人以上が “Plex Account”を通じて同行の口座開設及び連携の利用申請を行っていました。

(”Plex Account”デモ画面: Google Pay公式ブログより引用)

Google Plexにはユーザーの位置情報に基づいて最寄りのレストランやコンビニ、ガソリンスタンドを案内し、連携するクレジットカードやデビットカードから決済を行う機能を提供しており、特にミレニアル世代など若者からの関心を集めています

今回の報道について、Googleからの公式な発表はされていませんが、同社の広報担当者は「我々は、金融機関の口座開設をサービスを提供するプロバイダーではなく、銀行をはじめとする金融機関のデジタル化を推進する機能を提供する事に重点を置いていく」と述べています。一部報道では、近年Google Payの開発チームの人材流出が続いたことや、銀行との競争環境の変化に関する懸念が今回の機能提供の中止に至った要因であるという見方もあります。

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